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zoom RSS 「金工とは無礼千万(せんばん)、われは木工旋盤なり」

<<   作成日時 : 2005/02/22 23:34   >>

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楽器のつくり方 (4) 2005/2/22

旋盤というのをご存知でしょうか。

工作機械の一種で、どこにあるかというと、普通は工場にあります。 金属を削り、加工するための機械でなにやら油まみれのイメージのものです。

この工作機械が家庭に入ってきたらどうなるか。

なんせ工作。 小学校の図画工作、あれも工作。 のりとハサミ、定規にカッターナイフ。 まあ、大して変わらないだろう・・・との発想で、我が家にも1台。

ただし、木を削るわけですから、導入したのは木工旋盤。 

こけしのろくろ、と言ってしまえばそれまで。 ただ、大きく違うのは、こけしは、もっぱら外側を丸く削るのですが、木管では外側ばかりか、管の内側を削ります。 要は、木に長い(深い)穴をあけること。

フォトは、外側を削っている、の図。 左側の青色がHead-stock、右側がTail-stock。 これらストック間に木材をくわえて加工します。 どれほどの大きさの材を廻せるかにより仕様が決まり、フォトのものは、直径9インチ(220mm)、中心センタ間24インチ(610mm)までです。

ならば、相当長い木管の工作ができそうに思えますが、それは間違い。

Head-stock側には材を結わえるチャックが、また穴あけでは、Tail-stock側にドリルをくわえるチャックが必要で、それに、なんと言っても穴をあける長さのドリルと、あけられる材とをあわせると2倍になりますので、これらの総合の長さのセンタ間長が必要。

結局、610mmあっても、実際には250mmぐらいまでの木管用。 ファゴットの加工は、ちょっと無理。

Head-stock主軸側には、その左に1/2馬力のモータがあり、それを大小の径のプーリーをベルトで渡して、動力が主軸に伝わり、材を回転させます。 センタ間の手前の青色の横バーは、刃物台で、ここに刃物(のみ)をあて材に近づけます。 金工旋盤と異なり、刃物を手で台に固定します。 そのおかげで、比較的自由に刃角や距離をコントロールできます。 (なんでも、慣れれば、のお話し)

楽器のつくり方(1)のくりかえし: 材を削るためにはビビリのない「押さえ」が重要で、旋盤自体も、ちゃちっぽいものはだめ。 フォトのものは、自重40kg(これでも軽いほうです)。 それに脚台も同じくらい。 これらをひとりで組立てたのはしんどかったです・・・

1/2馬力の機械というのは大変なもの。 一つ間違えると、大怪我をします(周囲の人は、命が危ないといいます)。 楽器つくりは、楽しいものですが、作業の安全性の確保があってこそ。 最重要! と心がけています。



 

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
楽器の外形を削るときは、手で刃物を固定するんですね。
それを回転している材に当てるなんて、怖いですね。
ダストシューターが見当たりませんが、無くても大丈夫ですか?
オーボエ好き
2005/02/23 11:49
そうですね。怖いといえば怖いですね。でも刃物を手で空中に浮かすわけではなく、刃物台に押し当てるようにします。
材の回転方向は、向こうから手前に向かって、野球で言うアンダースローでなくオーバースローです。したがって、刃物は、材にあたり刃物台の下側にもぐりこもうとする方向です。これが逆であれば、刃物が跳ね上げられ怖いですね。
でも、でこぼこの材を削ってゆくときは、思わぬうちに刃物がはねられることもあります。
ダスト対策はもちろん行います。とても書ききれないので、連載の中で紹介してゆきます。
woodwind 図書館長
2005/02/23 21:27

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