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zoom RSS 正真正銘の木

<<   作成日時 : 2005/02/11 17:32   >>

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楽器のつくり方 (2) 2005/2/11

木管楽器に適した木、適さない木があります。

@演奏者にとって: 手で持って滑らかで、歌口に当てても暖かみがありガサツさがなく、なによりも見た目に美しく、汗を適当に吸収し、発する音は「木」独特の音色があり、木管の響きが肌で体で感じられ、皮膚がかぶれたりしない、そんな木が理想的です。

A製作者にとって: 何よりも、緻密で均一で精度よく加工でき、乾燥に耐えて安定し、加工時の熱に耐えて割れず、節など欠陥がなく、不要なヤニや油脂を含まないこと。 一部の木材にあるような、加工時の粉塵が呼吸器系の障害を引き起こさないこと。

地上に何千種もあるなかで、これらの要求を満たす木の種類は、それほど多くはありません。 結局、人が使う道具。人と接する要素(五感)で決まるようです。

フォトは、欧州黄楊(つげ:拓殖) Boxwood-Genuine (学術名:Buxus sempervirens)です。

「正真正銘の」の意味の Genuine と呼ばれています。 比重 0.93。

バロック時代から、とてもよく使われ、その「木」のぬくもりある音色が愛されてきています。 しかし成長が遅く、成木でも幹の太さが 20cm あるかないか。 フォトでも、外皮近くまで無駄なく製材しています。

黄楊は、日本でも昔から櫛(くし)に使われ、緻密で硬いのが特徴。 東洋の仏像彫刻とか、西洋の宗教彫刻では、1mmに満たない信じられないくらい細部にいたる加工ができます。 その特質から、はんこの材料としても有名ですね。 西洋ではエボニー(黒檀)とペアで、チェスの駒。

良質の欧州黄楊は、入手がむずかしくなりました。 量産楽器メーカーは、代替の材を探しそれらも boxwood と称しているものも多いのが現状です。 それらは比重が本黄楊ほどではなく、0.8前後。

わが国でも同様で、櫛やはんこの材は、今では日本の本黄楊でなく、大半は近似種の輸入ものと聞きます。

切り出した天然素材、大切に利用してゆきたいですね。


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