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zoom RSS 木には乾燥が欠かせません

<<   作成日時 : 2005/02/12 16:10   >>

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楽器のつくり方 (3) 2005/2/12

木は、水分を含みます。 木管に使用するにあたり、十分乾燥させることが必要となります。

10年の自然乾燥が理想と言われています。

大地に張った根から水と養分を吸い上げ、大木だと何10mもの高さまでそれをいきわたらせるのです。 木はたくさんの細胞からなり、水分はその細胞内を伝わりますが、細胞の構成部分にも水分が含まれます。

伐採した後、水につけて乾燥させます。 貯木場がそれですね。 水につけると乾燥どころか、水分が入るではないかと思いますが、松などヤニのある材木はまずヤニをぬいてから乾燥させるのだそうです。

木管楽器に適する木は、硬材(ハード・ウッド)と呼ばれる硬い木です。一般に、葉の広い広葉樹がそれで、黄楊(つげ)、桜、樫、黒檀、紫檀など、背丈はそれほど高くなく数mで、枝は横に自由に広がり、緻密で硬く細かな加工に適しています。比重も0.7〜1.3あたりで、水に沈むものもあります。

ちなみに、日曜大工でおなじみの比較的やわらかい木は、軟材(ソフト・ウッド)と呼ばれ、葉が細い針葉樹の松(パイン)、杉、桧(ヒノキ)など高さは数10mにもなり、まっすぐ上に伸び、建材では柱に使われます。 鋸(のこぎり)で比較的簡単に切れますが、彫刻などの細かな加工では、バリバリとくずれてしまい適していません。比重も、0.5〜0.8あたりで、一般には水に浮きます。

これら比重は、乾燥させ水分を抜いたときの値ですが、完全に乾ききるわけではありません。 日本の湿度・温度環境では、約15%の水分を含む飽和点で一定となります。

木は四季を通じ、成長の早い遅いに応じていわゆる年輪ができます。 木の切り口には同心円の年輪が見えますが、製材法としてどの部分を板や角材に切り分けるかが問題です。中心点を含む板の取り方をすると、年輪が立ての平行線に見える、いわゆる「柾目」、外れると「板目」。 角材では、4つの面が柾目となる「四方柾目」も重宝されます。

細胞内の水分が抜けるとき、木は収縮します。その度合いとして、年輪の同心円状では大きく縮み、同心円と直角方向は小さく縮みます。 結果として、製材法によって、材の曲がり具合が大きく変わります。柾目は全体に薄くなるだけですが、板目の板は反り返ります。 たいていの板は、板目の製材ですので反ります。 角材の場合は、ひし形となります。

木管は、角材からつくります。十分乾燥させないと、せっかく丸くつくった外形や内径が円ではなく、楕円となります。また、広葉樹ですから、まっすぐ上に伸びないわけで、縦方向にも縮み方の差ができ、結果として、木管が反ります。

フォトは、材を乾燥させている途中のもので、もともと四角のものがひし形になっていますね。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
おおっ!
見事に変形してますね。想像以上です!
桜の木も楽器として使えるんですね。
洋楽器の材料は海外の原産のものしか知らないので、桜も使えるとは驚きです。
人工乾燥ではだめなんでしょうか?
変形がおさまりきらないのかなぁ。
オーボエ好き
2005/02/12 18:30
桜のリコーダーだったかを見たことがあります。
人口乾燥もあります。通常、材木店においてあるものは、Part seasoningといって、水含有量をある程度下げています。早く乾燥させるには、いいのですが、実は、乾燥させるとき、ヒビが入ったりします。これは、木により、性質がまちまちなので、その気に合わせた方法が必要みたい。
woodwind 図書館長
2005/02/12 20:45
上記のように乾燥させておくときは木口には何も塗布しないのですか?
オーボエ好き
2005/02/13 12:58
いい質問ですねえー。
そのとおりで、小口が一番乾燥が速いので、乾燥を止める工夫をします。
単に、蝋(ろう)を塗ります。専用の液のようなものを塗ったり、付けたりします。
ただし、木の種類はさまざまで、木により塗ったり塗らなかったり。また、ある程度乾燥しているか、原木か。あるいは、製材したものか、厚さにより異なります。小口を塞ぐと、サイドから乾燥するわけですが、わずか1cmの厚さの板と、直径60cmの原木では事情が異なるでしょう?板は、1年で乾いても、原木は、表面から1cmしか乾かないのですから・・。木は、製材してから乾燥させるわけでね。
フォトは、購入時点で、蝋が塗ってありました。
woodwind 図書館長
2005/02/13 13:48

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