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zoom RSS ガイド穴あけは管(くだ)のはじまり

<<   作成日時 : 2005/03/06 02:08   >>

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楽器のつくり方 (6) 2005/3/6

木管は、木の管(くだ)。

管とは、長い穴のこと。 一口に穴といっても、だんだんと径が細くなったり、反対に太くなったり。 いわゆるテーパーのついた穴です。 そのテーパーの度合いも、木管により、また製作家によりことなります。

ところで、どうやって長いテーパーの穴をあけるのか。 基本は3つです:

@まず、ガイド穴をあける
A次に、望む径に近い穴に広げる
Bおわりに、望むテーパーに仕上げる

ちょっと考えると、望むテーパーの内径をもつドリルで穴をあければ、いきなりBと等価になるはず。 でも、これは難しい。 テーパー状の刃の面が、管の内径に沿って全て接するとなると、石のように固いハードウッド(硬材)ですから、あまりにも強い力と押さえが必要となります。

一般にドリルは、先だけがその径を保ち、その後の部分は少し小さい(細い)のです。 削るのは刃先だけで、ツイストドリルでは、その螺旋の溝は、削りクズを排出させるだけが目的。

まず、@について、話を進めます。

フォトは、木工旋盤で、ガイド穴をあけているところ。 @の工程です。 これは、シェル・オーガーという大錐(キリ)を使います。 削るのは、先に付けた刃で、あとは長い鋼の棒といえます。

驚くべきことに、木工旋盤のテール・ストック tail-stock は「貫通」できる仕組みになっています。

テール・ストックには、モース・テーパーと呼ばれる標準テーパー仕様の各種センター類や、ドリルチャックなどが装着できます:テーパー状の外と内が接して固定されます。 なんと、いわゆる接触抵抗だけで、大きな力がかかってもスリップしません。 それほど互いのテーパー度が正確につくられています。 旋盤は、精密機械なのです。 フォトでは、モーステーパーNo.1、MT1仕様。

そのMT1仕様のテーパーを外径に持ち、内径が、5/16インチ(8mm)のオーガーを受入れられる空洞となっている、空洞センターをテール・ストックに装着すると、丸材をくわえた上で、シェル・オーガーが、丸材の中心に当たり切削できるようになります。

でも、石のように固い材を、直径8mmのオーガーであけるのですから、力も必要で、少しずつの作業となります。 (これが、2mm程度の細いドリルあけなら、小さな力で済みますが、とても長い(深い)穴を2mmの細いドリルでは曲がってしまい実用的ではありません) 2〜3mm進むごとに、オーガーを引き抜き、削りクズを除くようにします。

材を貫通させたら、オーガーが、左側のヘッド・ストックに取り付けたチャックに当たり、刃が欠けるのではないかと不思議ですが、なんとチャック側も空洞になっており、急に力が要らなくなったら、そこで貫通したことが分かります。

これで、ガイド穴があきました。 さて、管の問題は、ここから始まります・・・。

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コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
画像中の固定振り止めはもしや自作ですか?
私はガイドをあけるのに木工ドリルを使用するつもりでいました。
シェルオーガーという名前ははじめて聞きました。
プロの製作家ではガンドリルを使用する人もいるそうです。
皆さん独自に工夫なさってるんですね。
オーボエ好き
2005/03/18 10:29
ハイ、自作です。冶工具類は自分で工夫して作るほうが楽しいので・・。
木工ドリルの種類が問題です。らせん状のwood augersは、一般に柔らかい材(軟材)の穴あけを効率よくするため、中心の先端に、刃とは別に、らせんのネジのようなものがあり、これで木を加えながらドリル自身が前へ進め酔うとするのです。
しかし、石のように固い、ハードウッド(硬材)は、この速さでは、追いつかず、スタックしてしまいます。旋盤のモータが焼き切れます。モータが止まって、唸るのを聞くと、そら〜、恐ろしくなります。
一旦、ガイド穴があくと、各種のドリルやビットが使えるようになります。
シェル・オーガーの類は、モダンオーボーメーカーも使っているかの写真を見たことがあります。
ガンドリルの刃は、ある意味でシェル・オーガーに似て、刃のほんの一部しか当たりませんから、ハードウッドに使えるのかも知れません。
woodwind 図書館長
2005/03/18 21:05

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