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zoom RSS 木管もキーは金属でできています

<<   作成日時 : 2005/03/27 00:05   >>

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楽器のつくり方 (9) 2005/3/27

木管は、木でできています。

そのつくり方も、木を削り、木に穴をあけ、木の表面を磨きます。

でも、キー(鍵)は金属でできています。

木管は、ルネッサンスのものもバロックのものも木だけでできているものもありますが、指が届かない穴を塞いだり開けたりするキーも取り付けられました。 材質も、一般にはさびない真鍮、それに銀が用いられています。

楽器つくりは楽しいものです。木に触れることができるからです。

でも、木工のほかに金工の技術が少しだけ必要になります。木工用ののこぎりでなく金のこ、それに木工ヤスリでなく、金工ヤスリ、など・・ 木管の硬い木よりも、もっと硬い金属ですから、すこしの頑張りが必要です。

フォトは、1鍵のトラベルソの足管 foot-joint の製作途中のもの。 木製の足管に、キー取り付けのための溝を削っている途中の図。 それに、金属板からキーの形を切り出したもの。

材質は、洋白銀です。 板からつくります。 まずキーの型を方眼紙などに画いたものを、ハサミで切り取り、板に貼り付けます。 次に、万力にはさみ、金のこで大体の形を切り、そのあと金工やすりで削り、仕上げます。 表面に不要な傷を付けないため、貼り付けた紙が役に立ちます。

このほか、金属用糸のこで、型どおりに切る方法もありますが、これはやってみると結構大変です。硬い金属板を切るには、なるべく細いのこを使用しますが、チョット油断して傾けたり無理に引くとポキッ。 反対に、太く丈夫なのこだと削りは大変。力が必要。 電動糸のこで木の板を自由に切るのとは、どうやら異なります。

最後は表面を磨きます。 これにはスチール・ウール steel wool を用います。 スチール・ウールの番手は、粗いものから細かいものの順に、4、2、1、0、00、0000がありますが、0と00と0000があればよいでしょう。

チョット大変な、金属加工ですが、実は木管をつくるための工具を自分でつくるしかないものもあり、それらは、たいてい金属加工が含まれます・・・・・

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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
図書館長 さん

こんにちは。

キーにはタンポが付くのだと想いますが、接着剤は何を
使われていますか?
〜というのは昨日たまたまヤマハのサイトを覗いた際
http://www2.yamaha.co.jp/u/naruhodo/04clarinet/clarinet3.html
クラやオーボエのタンポ取り付けにシェラックを接着剤に利用している、
という文章を目にしてとても注目してしまいました。
「シェラックと松脂を混ぜたものを熱して溶かして使う」
という様な話なのですが、それ以上の詳しい事は検索では
まだ見つけられていません・・・(日本語サイトのみ)。
シェラックは元々自作フレームドラムの塗装に使っていますし
松脂(合成松脂)もシルクロードオーボエの指孔の調整で使います。
両方とも硬いので、この接着剤は色々応用が利きそうで想像すると
ワクワクします。
図書館長さん、何かご存知ではないでしょうか?

まるな
2007/10/09 14:32
まるなさん、お久しぶりです。
●シェラックは、18世紀から家具塗装用のフレンチポリッシュが有名ですよね。まるなさんのフレーム・ドラムも塗装目的で使用されていると思います。
●そのほか、シェラックは接着剤としても使用され、特徴は、熱で溶けること。一度くっつけたものを、外から熱を加えると外せることでしょうか。
●クラリネットやオーボエのタンポンに適用されていますが、金属カップだからできる技と思います。19世紀になってから。オーボエメーカーの作業風景のフォトを見ますとクラと同様、カップの中のタンポンの位置加減が微妙。キー自体、最後は手で加工し、カップも含め、軸へは手加減でロウ付け。角度誤差をタンポンの取り付け具合で調整し、うす紙や銀紙だったかをはさんで、あわなければまた暖めてシェラックを溶かし調整していると思われます。
●バロック木管では、皮を用います。キーパッド受けの木管側は平らで、19世紀以降のカップ受け方式ではありません。平らなキーへ皮を貼り付けるだけですので、わたしは皮と金属の両方にきく通常の接着剤を用いています。
woodwind 図書館長
2007/10/11 00:08
図書館長さん
ありがとうございます。
>金属カップだからできる技
●〜というのは、バロック木管の平らなキーと皮では
シェラックで接着できるけど、あえて使う必要は無い
・・・という意味かな?
●パテとしてシルクロードオーボエ指孔の調整などに
使えないか?〜と、もくろんでいるので、その調合方法
を今調べています。日本リノキシンに問い合わせたり
して。。。
もしかして、こちらによく書き込みなさってる
オーボエ好きさんなら、知ってるかな?
(^^)
まるな
2007/10/12 13:46
図書館長さん。
日本リノキシンから回答がありました。
◆お問い合わせありがとうございます。
ご質問の回答です。
*商品としては、どんな種類のシェラックを使用するか?
シェラックは漂白シェラックが良いと思います。
未精製のものはワックス分が接着には不向きです。
*松脂とはどのような方法で混ぜるか?
シェラックも松脂もアルコールに溶けます。
これは簡単に溶けるので瓶に両者を計量して
アルコールを足すだけです。
*松脂との割合は?
文献を探しましたが、シェラックと松脂の混合は
ありませんでした。
両方単独では絵画で金属箔の接着に使用されて
います。
松脂は元々セロハンテープ等の粘着テープが
発明されたときに、
最初に使用された粘着力の高いものです。
現在でもガムテープなどに使用されていますが、
松脂は硬く脆いの別の樹脂と混合するのだと
思います。
*接着剤として使用するときの、接着の仕方?
刷毛で塗ってから少々乾いたときにクランプなどで
圧着すると接着します。(有)日本リノキシン
●素早く、ありがたい返答でした。
まるな
2007/10/12 14:14
図書館長さん
〜しかし、よく読むと
シェラックを熱で熱して接着させる方法とは
違いますね。。。。(!?)
まるな
2007/10/12 14:16
まるなさん、こんにちは。
●そうですね、オーボエ好きさんがよくご存知だと思います。
●お問い合わせされた会社のサイトおよび回答内容を見ますと、シェラックの応用として、@塗料A単独で金属「箔」の接着B松脂とアルコールで溶かし混合して接着剤とする、と読めます。Aの場合は、箔ですから刷毛でもよさそう。Bの場合は溶剤に溶かしたものなので、刷毛で塗って乾かしクランプ留め。
●でも、ヤマハにあるのは、アルコール溶剤を用いず、また松脂との混合でないシェラックの棒状のもを、Cキーカップに塗る、のですからBとは事情が違い暖めるのではないかと思うのですが・・
●また、まるなさんの場合接着剤を求められてているのではなく、指穴の大きさ調節用だと思いますがいかがでしょう。もしそうであれば、バロック木管では、一般に「蜜蝋」を用いています。
woodwind 図書館長
2007/10/13 16:39
図書館長さん、こんばんは。
ありがとうございます。
●そう、おっしゃる通りで私は指孔調整用のパテを
探しているんです。普段は植物油や地の粉を混ぜた
(合成松脂)を使っています。蜜蝋が混ざっている
ものも使います。これらは、着けたり外したりが
熱で簡単に出来て良いのですが、指の開閉で凹んで
きたり、欠けたり、で時々修理が必要です。
また蜜蝋の割合が多いと音質的に低音部に影響が
出てきてしまいます。
●なのでもっと硬いパテを探してるのですが、上手く
このメーカーには伝わっていませんね。自分は
シェラックも松脂も持っているので、とりあえず色々
実験をしていって見ようと想います。
●ヤマハのHPではシェラックに松脂を混ぜてると
書いてあるのですが、アルコールで混ぜるのか熱して
混ぜるのか?謎ですがそれも両方実験してみます。
●オーボエ好きさんにも、ぜひお尋ねしてみたいです。
まるな
2007/10/14 01:04
図書館長さん。
日本リノキシンにもう一度突っ込んで質問し、返答
していただいたのが下記です。やはりシェラックを
(火で熱して)というやり方はご存知ない模様です。

◆お問い合わせありがとうございます。HPの宮地さんは以前オイルの注文がありました。要するにニカワでは木管楽器の場合水分で、剥がれてしまうというわけです。毒性もあってはいけません。こり接着剤は無害な食品添加物の組み合わせです。にかわが使えないと接着はアコーディオンやサクバットのように「蜜蝋」やセレシンがありますが、これらは接着性は弱いのです。トラガカントゴム接着は聞いたことがありますが、手に入りにくい材料です。金属ではなく木製としますとシェラックはとても良い素材です。シェラックと松脂を融かしてみると、やや弾力のある塊になります。 (有)日本リノキシン
まるな
2007/10/14 01:10
まるなさん、指穴埋め用のパテをお探しとのこと。
●蜜蝋が多いと。低音部に影響が出るのですか。蜜蝋は固まっても、完全な固体ではなく、弾力性が残るからと言うことでしょうか。トラベルソでは、ことに下管の穴の埋めでは、影響が多そうな体験をしています。
●文献集に載せた@オーボエの図書、および英国のハワース社のオーボエ製作工程の写真があるA特集カタログを見ますと、カップに入れたパッドをAではグルー(具体的な接着剤は不明)でつけ、そのあとシガレット・ペーパーで隙間を計りながら、パッドと音穴との調整を行っています。@Aをみると、バーナーが作業台にあり、金属のカップを炎に1cmくらい近づけて暖め、パッドのすわりを調整しているようです。この接着剤(金属・コルク・タンポンとの接着)が何かは分かりません。相手が木の場合は、一般にシェラックも用いられることから、これもそうかと思いましたが、シェラックの金属への粘着性がどこまであるか分かりません。
●パテの件、わたしも何か見つけましたら、追加コメントしますね・・
woodwind 図書館長
2007/10/14 14:21
まるなさん、急に思い出しました。
●管子(かんず)には、漆を塗布されているのではないでしょうか。漆塗りに手馴れておられるなら、指穴のパテへも適用も、すでに試されているのでしょうか。
●「シルクロードと世界の楽器」と言う図書を読んでいるところです。この中に、管子も載っておりヒチリキの流れを汲むこと、またシルクロードには、@オアシスA南海Bステップの3種類あり、わたしも誰しも、通常は@の陸路だと思っているものと思います。3経路あれば、発祥の地からの伝わり方で、種々の技術も導入されたはず。この本によれば、トラベルソも、インド北方の横笛祖形から伝わったとあり、常々ヨーロッパの歴史からバロック木管を取り上げてきましたわたしにとって驚くべきことでした。そのうち、記事に取り上げてみようかと思います。
●話を戻すと、日本に伝わった尺八。内部は、漆のパテでかため、テーパーを確保していますよね。管子の内側はどうなっているのでしょうか?この漆のパテなら、上手くゆきそうにも思うのは、わたしがこの道には素人だからでしょうか・・
woodwind 図書館長
2007/10/15 21:05
図書館長 さん
こんばんは。
●漆、私もかじり始めたばっかりです(汗)。
日本の匠の技的には漆をパテとして使うのはまさしく
「王道」ですよね。私も考えました〜指孔の漆パテ。
歴史が証明する半永久的な耐久性は最高だと思います。
ただ、漆のパテは一気に厚塗りは出来ません。薄く塗っては乾かし…を繰り返すとすると1p塗るのにひと月では完成しないでしょう。
ちなみに、私が先に実験的に試したのは合成松脂と漆を混ぜて松脂を硬くする〜というものでした。結果は、、、うーん。もっと良い素材があるかな?〜という感じでした(笑)。管子の指孔に関しては調律の為パテを足したり削ったりする事が度々あるのです。リードと管の組み合わせを見て総合的に調律します〜(リードを調律する+指孔の高さを調律する)。だからこの箇所に漆パテは贅沢すぎますね(汗)
●だから漆を使うとしたら、竹の管子に巻いた糸を塗り固めるとか、割れたときの修理とかでしょうか。ちなみに、竹の管子の内部には篠笛等と同じく私は摺り漆を施しています。
まるな
2007/10/18 03:06
●木管の管子は外・内共に、オイルを塗る位なので、内部塗装必要ありませんがクラックが起きた時などは薄めた漆を入れます。
●通常の尺八の内部加工は相当大変みたいですね。竹の根元という内部形状が均等でない素材をわざわざ使うので、盛ったり削ったり。。。
普通の管子の内側は直管です。調律の為に最下部の内側をちょっと削ったり松脂を盛ったりすることはありますが。
●実は私もテーパーには興味があります。尺八の様に、逆円錐でベル付だとどうなるか?…などいつか実験したいですね。クラなど、下の方は段々テーパーが付いてますし。。。なぜだろう?
●シルクロードの楽器の歴史は深いですよね。謎も多そうだし。アルメニアに同系のドゥドゥックというダブルリードがありますが、音楽が素晴らしいですね。中央アジア一帯に同系のダブルリードがあるはずなのですがなぜかあまり話を聞きません、文献にも中々現れませんね。ラッパが付いた円錐テーパーの中国でいうスオナ系のダブルリードは多いのですが。。。
まるな
2007/10/18 03:15
まるなさん、こんばんは。
●やはり、すでに漆は試みられているのですね。おっしゃるとおりですね。もし、すべて漆なら、目的に厚さにするに何回ともなく塗る必要があり、ほこりのない場所で、湿気にも気遣うとまれば、実際に指穴調整には、不向きかもしれませんね・・
●「リードと管の組合せを見て」指穴の大きさを調節されると言うのは、とても微妙で高度な技術を要しそうですがいかがでしょうか。リードと管本体とを独立させて調整することはできないのでしょうか。管子では、そもそもリードはそれほど頻繁には取り替えないのでしょうか。取り替えるなら、管を独立して調律できなければ、大変ですね。直接リードをかまない、クロムホルンであれば、確かに頻繁にはリードを変えない気もしますが。
woodwind 図書館長
2007/10/20 22:04
図書館長さん、こんばんは。
●(リードと管の組合せのバランスを取っていかなければならない)のは、やはり管子のリードがオーボエやクラと違い、葦をバラさず丸ごと使う原始的な構造だからでしょう。葦は一本づつ外径・肉厚・内径・硬さ等が異なるので毎回全く同じチューニングのリードにはなりません。雅楽の篳篥は音痴なのがある意味個性になっている(必然的にポルタメントを多用する等)と想うのですが、管子は音楽的にチューニングがシビアです。だから、メインのリードになるような良いリードがあれば、全音域にかけて音程と音色を両立させるべく、調整していくのです。
材料にもよりますが、良いリードの寿命は半年から一年でしょうか。
●あるひとつのリードと管の組合せでバッチリ調律しても、使っていくうちにリードが柔らかくなり少しづつ音程が下がっていきます。また音色の為にリード表面を削っても音程は下がります。そうしたら、指孔の詰め物を少し取るのか、リードを切るのか?全体バランスを考えて色んな角度から音程の帳尻を合わせていくのです。〜全く手間が掛かる楽器です☆〜こういう手間が好きでなければ出来ませんね。。。
まるな
2007/10/22 21:12
あと、シェラックを炎で熔かして固めてみました。
冷めるととても硬い塊になります!
「スゴイッ!」と感激の声を上げてしまいました☆
まだ、指孔には試してませんが最高の素材だと想います。
この使い道はまさしく「灯台元暗し!」でした。
〜楽しみです♪
まるな
2007/10/22 21:19
まるなさん、こんばんは。
●これを読むと、管子はとても難しい楽器ですね。バロック木管は西欧の楽器で、均一につくることに力を注ぐのに対して、中央アジアから東洋にかけての管子や尺八は、自然の材をそのまま使って作り上げるところが違いますね。確かに、葦の1本1本は異なりますね。それに合わせて、リードを作るのですね・・これは、大変だ。オーボエ吹きのリードつくりの大変さとは、全く異なる世界のようです。しかも寿命も半年以上ももつものではなおさらです。
●材料の葦は、どこから入手されるのですか?尺八の竹も、良いものを探すのに本数単位というより竹山単位と言えば大げさですが、それくらい良いものはないし、尺八の世界では扱う人もごく限られているそう。わたしは、和竿も作るのですが、この世界の名工の作は大変美しい。節の長さが揃い、径もそろい、厚さや曲がり度合いも揃え、結果としてバランスがとれたものです。この竹は1万本に1本だそうです。わたしなどは、安い竹で工夫していますが。
●シェラックの件、なぜ指穴調節がそれほど必要なのか分かりました。工夫され上手くゆきましたら教えてください。とても楽しみですね。
woodwind 図書館長
2007/10/23 21:42
このような話題で盛り上がっていたとは知りませんでした。
もう極められておられるかもしれませんが今更ながら僕の方法を載せておきます。

☆シェラックをカッターで細かく砕き、金属キーの上にのせてハンダ小手で温めると溶けます。それを楊枝で伸ばして、革を置き冷まします。
その後、余分な革を切り落とし、楽器を組み立ててキーがバネでパッドを抑える状態にし、再びハンダ小手で軽くあたため音孔と馴染ませます。
☆シェラックでなくても、文具店で売っている封蝋でも出来るそうです。

☆指穴の調整はエポキシパテが丈夫で使いやすいと思いますが、接着力が強いので取り外しは出来ません。削り込むしかないです。木工用のエポキシパテもありますし、模型用のエポキシパテにはたくさん種類があるので試してみては如何かと思います。乾燥に1日かかるのが難点です。
オーボエ好き
2009/03/31 21:50
オーボエ好きさん、こんばんは。
●木工用エポキシですが、油を含んだ木管の指穴でも接着するのですか?使ったことがないのですが、1日乾燥させたあとの削りでは、比較的柔らかいものか、それともカチカチで、ナイフよりヤスリがけのイメージでしょうか。
●シェラックを、ニカワのように使用してキーパッドを接着するのですね。接着用のシェラックは、どのタイプを使用すると上手くゆくのでしょうか。こちらも、使用したことがないため、よろしければ詳細情報をおねがいします。
woodwind 図書館長
2009/04/05 00:38

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