![]() 楽器のつくり方 (22) 2005/7/24 木の内に宿る美しさを引き出すことは、とてもエキサイティングです。 フルート・トラベルソやオーボエなど木管楽器は、材質が木でできています。 硬くて、緻密な木を用いますが、バロック時代から用いられたものに、黄楊、黒檀、コーカスウッド、ローズウッドなど広葉樹があります。 ところで、天然資源である木は、生育するまでに永い時間が掛かります。 どれくらい永いかというと、100〜200年以上です。 木には年輪があり、その輪の数で樹齢が分かります。 緻密なものは、1mmに2〜3本ぐらいですから、2〜3年掛かって半径1mm、直径にして2mm幹が太くなるのです。 幹の直径が20cm(200mm)ある広葉樹は、1年に1mmとして、樹齢200年と言うことになります。 黄楊などは、20cmもあれば太い方。 普通は、まあ15cm程度。 木管楽器の材に用いるとき、広葉樹独特の真っ直ぐでない、たったの15cmの幹からは、多くが取れないことが分かります。 つぎつぎと伐採すると、枯渇という表現を通り越して、「絶滅の危機」となります。 そこで、代替の材が求められ、今では、世界中から種々の広葉樹で木管楽器がつくられています。 これらの材は、大切に使いたいもの。 使う以上は、見た目にも美しい楽器に仕上げ、そしてその美しさをずっと維持したいですね。 どうすればいいのでしょう。 演奏のたびに水分を吸収するのを防ぎ、また歌口などを、酸から守るためにオイリングを施します。 アフリカン・ブラックウッド(グレナディラ)のように、木の種類によっては、オイル分が多いものもありますが・・。 このオイリングですが、一般に木の表面に塗ると、木の色とイメージが変わります。 フォトは、ローズウッド近似種のモパーン Mopane にリンシード・オイル(亜麻仁油)を塗る前と、塗った後の違いがわかるようにしました。 塗った瞬間に色と雰囲気が変わり、その間、1秒もかかりません。 (もちろん、オイル・ハーデントといって、染み込ませるには1秒ではすみませんが。) 異なる木を撮影しているのでは?と疑いたくなるほどです。 信じられない方は、その完成品のフォトをご覧ください。 ここです→楽器の書棚 (5) 。 どうです、同じ木でしょう? オイル仕上げは、木管楽器に限らず、一般に家具の世界で多く用いられ、実際の仕上げイメージを持って家具は製作されているのです。 木管楽器つくりにおいても同様。 世界中の広葉樹の中から探し、内に宿る美を求めるとき、このオイリングによる「お化粧」の効果がどうなるのか、とてもわくわくします。 それを計算に入れ、楽器つくりを行うこと。 それが楽しみのひとつなのです・・・。 |
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| タイトル (本文) | ブログ名/日時 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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オイリングだけでもずいぶんと色が変わりますね。 |
オーボエ好き 2005/07/26 20:56 |
そうですね。濃くなるのが一般ですが、それだけでなく質感が良くなるように思います。黄楊 boxwood では、ものにもよりますが、きれいな黄色になるのはとても感じが良いです。ココボロもも濃くなりますね。わたしのは、削ってオイルを付けた部分は赤紫っぽい濃い茶色。ですが、オーボエ好きさんのはどんな色ですか。木目が見えないくらい濃くなるものって、ほかにも多いですね。すでにリンシード・オイルのどぶ付けを済ませたものなのですか? |
woodwind 図書館長 2005/07/26 22:54 |
オイルをつけた部分は赤紫っぽい濃い茶色です。 |
オーボエ好き 2005/07/27 08:01 |
同じ色ですね。時がたつとさらに濃くなります。 |
woodwind 図書館長 2005/07/29 22:50 |
リンシードオイルは生を使用しています。また薄めていません。 |
オーボエ好き 2005/07/30 14:47 |
ボイルド・リンシード・オイルは普通のものより乾燥が早くなるようにしたものだそうです。タッパ使用のこと。わたしもタッパにいれていますが、縁に付いたオイルは何年たっても乾かないですよね。 |
woodwind 図書館長 2005/07/31 00:04 |
何年も乾かないのですか! |
オーボエ好き 2005/07/31 16:03 |
そもそもオイル・ハーデントにおいて、乾かないといけないのでしょうか。家具の表面のオイル仕上げやフレンチポリッシュなど、乾いてほしいわけですが、木管楽器のボアは、いつも乾燥させる必要があるのかです。極度の乾燥による収縮や、水分の吸収による膨張により管が割れたり、変形するのを防ぐ目的でのオイリングでは、100%乾燥が必要かどうか。 |
woodwind 図書館長 2005/07/31 18:11 |
乾燥性のオイルを使用するので乾かして当たり前と考えていました。 |
オーボエ好き 2005/08/01 08:01 |
オイリングも議論百出。 どれが良いやら、悪いやら・・。 |
woodwind 図書館長 2005/08/01 22:21 |
桐油はタングオイルと同じものだったと思います。防水性がリンシードより高く、乾燥が早いです。表面の艶はリンシードの方がいいです。 |
オーボエ好き 2005/08/01 23:15 |
桐油というのがタングオイルだとWebで確かめました。英語で、China wood oilと言うのは知っていましたが、中国産で桐油というのですね。 |
woodwind 図書館長 2005/08/02 22:04 |
モダンオーボエの場合、奏者によっても制作者によってもオイリングについては意見がバラバラなことがあります。プロ奏者でグラナディラ製の楽器を使用している方で全く塗らない方もいらっしゃいます。私の場合いろいろ試した結果が毎日のオイリングだった訳です。 |
オーボエ好き 2005/08/02 22:22 |
参考になりました。奏者によっても、考え方が異なるのですね。ということは、奏者である音大の先生などによっても異なりそうですね。 |
woodwind 図書館長 2005/08/04 00:01 |
両面ですね。 |
オーボエ好き 2005/08/04 07:28 |
オーボエ好きさん、今晩は。 |
woodwind 図書館長 2005/08/07 23:19 |
ひび割れの経験は全くないのです。 |
オーボエ好き 2005/08/09 09:45 |
聞いたところでは、割れるときは「ピシー」と音がするそうです。 |
woodwind 図書館長 2005/08/09 23:32 |
おぉ、コワっ!聞きたくない音ですね。 |
オーボエ好き 2005/08/10 17:52 |
貴重な情報ありがとうございます。 |
woodwind 図書館長 2005/08/10 23:54 |
充細かい音形のパッセージでも音が並びやすい、 |
オーボエ好き 2005/08/11 18:36 |
すばらしい感性と演奏技法をお持ちのようですね。 |
woodwind 図書館長 2005/08/11 21:25 |
オイルに関して、気が付いたこと、自分が試したことなどを書かせていただきます。 |
gomale 2006/02/20 01:46 |
●gomaleさん、こんばんは。貴重な情報ありがとうございます。鉛の件は知りませんでした。 |
woodwind 図書館長 2006/02/21 20:13 |
●オイルバスについては、木質内の気体がオイルと入れ替わるからかもしれません。 メックのメープルの楽器などは、多分真空乾燥機を使って強制的にワックスをしみこませている様に思えますが、あれは木の音というより、もはやワックスの音かもしれません。一種類のものを含浸すると、それによるピークは避けられないように思います。またグレナディラなどは、もともと含む樹脂のピークを強く感じますが、ステインズビーに関してはその辺を上手にコントロールしていて、癖を感じさせません。 |
gomale 2006/02/26 06:34 |
●真空乾燥による強制含浸については、わたしもメックだったかのカタログか何かで20年ぐらい前に見たことがあり、きっと含浸速度を速めるためだと、そのとき思いました。 |
woodwind 図書館長 2006/02/26 12:33 |
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