![]() 楽器のつくり方 (26) 2005/8/18 「木取り」あるいは「木組み」した、木管の各部となる角材を木工旋盤を用いて丸材にします。 「木取り」は、1本の角材から、木管の複数の部分を切り出すことです(→楽器のつくり方(25))。 出来上がった木管の色合いや木目模様の流れをそのまま活かすべく、続けて取った各部分の木口に、どちらが「上」かを書き込んでおくと便利。 必要な外径寸法の確保のために、できる限り大きな円を角材の断面に求めます。 そのために、角材の「中心」を求めます。 センター・ファインダー centre finder があればすばやく行えます。 プラスティックの板で、丸材や角材にあてがうと2等分上に線が引けます。 2箇所(以上)で線を引き、交点を求めると中心が出ます。 角材の場合は、対角線の交点を定規で求めても良いでしょう。 ただ、十分乾燥させた角材は、一般にひし形となっています(→楽器のつくり方(3))。 このときは、センター・ファインダーで4つの角から線を引き、現れる小さな井形の中心を目で見つけます。 角材の両側とも中心が見つかると、木工旋盤のヘッド・ストックとテール・ストックの両方にセンターを取り付けて角材を挟み、センター間削りにより丸材とします(→楽器のつくり方(5))。 材を丸材にしたとき、きれいな杢が現れることがあります(→楽器のつくり方(14))。 長さが足りるのであれば、頭部管に用いるべく、木組みを変更するのも良いでしょう。 頭部管は、トラベルソの命。 できる限り緻密で、かつ見ても美しい、魅力的な材を使いたいですね。 逆に思いもよらなかった節の小黒点とか、塊り、あるいは隙間やヒビなどが見つかることがあります。 問題ない程度であれば、足管などへ「木組み」変更を行います。 木管製作家たちの作品を見ると、とくに貴重な材である黄楊(つげ:European boxwood)の場合に、足管には、決まったように塊や節などの怪しい模様が見られることがあるのはそのためでしょう。 フォトは、「木取り」したフルート・トラベルソ用の各部の角材を、丸材にしました。 元の角材は、こちら、→楽器のつくり方(25)。 左から順に、「頭部管」、「上管」、「替え上管」、「下管」、「足管」用で、1本の角材から連続して木取りしたときの、「上」側を、同じようにそろえて並べています。 いずれの木口にも、中心にセンターで挟んだあとが見えるでしょう。 この中心を後工程まで、なくさずにおくと、同心円の確保がしやすくなります(→楽器のつくり方(12))。 フォトでは、次の@〜Bの工程での木工旋盤のチャックへの取り付けのため、同心を保ちながら「結わえ部分」を削っています。 チャックによりますが、フォトは、結わえの径を1インチ(25.4mm)としています。 @ガイド穴あけ (→楽器のつくり方(6)>) A内径削り (→楽器のつくり方(11)) Bソケットつくり フォトで、左端の「頭部管」だけ、「結わえ部分」が反対側に見えますが、これで正しいのです。 頭部管では、下側にソケットがありますが、「下管」と「足管」は、反対に上側にソケットがあります。 Bのソケット削りで、ソケットから遠いほうをチャックに結わえます。 「上管」、「替え上管」は、ソケットはないものの、Aの内径削りで、テーパー状に段階的に細いドリルを遠くまで、順に太いドリルを手元近くに掘るので、「結わえ部分」を下側につくるのです。 また、Bのソケットつくりでは、ソケット面を中心軸に対して直角にする必要があり、丸材の「結わえ部分」の反対側の木口に、直角な「面出し」をしています。 左端の「頭部管」の手前の「結わえ部分」をよーく見てください。 元々角材だったときの木口面が、直角面と平行でないのが分かりますね。 でも問題ありません。 平行でない面は使用しないのですから。 一旦、「中心」が決まると、【基準】が生まれます。 軸に直角な「面出し」とか、「同心」が手に入り、楽器つくりの後工程を楽しむことができるのです・・。 |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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実際の製作の連載が続きますね。 |
オーボエ好き 2005/08/19 11:57 |
どこまでスムーズに連載できるかは、わたしにも分かりません。断片的な記事をまとめてゆくのもいいかなあと考えています。 |
woodwind 図書館長 2005/08/20 21:52 |
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