![]() 楽器のつくり方 (34) 2005/10/8 バロック木管、たとえばフルート・トラベルソに、象牙マウント(リング)があるものを見かけます。 象牙マウントの取り付け位置。 それは、分割型となった木管の各部の端っこ。 各部は、ソケット(凹)と、テノン(凸)による勘合。 分割型となる以前、元はと言えば、一本の管。 管の厚さは、わずか4.5mmほど。 この管を切って、凹と凸とで勘合するには、50%、50%としても、片方の厚さは、わずかに2.25mm。 とても薄く、勘合するとき、ちょっと油断するとバキっといきそうです。 そこで、象牙や金属で補強されたようです。 さらに勘合部分を膨らませ、凹部を厚くしています。 同一製作家のモデルでも、象牙マウント付きもあれば、ないものもあります。 バロック時代、フランスの製作家のビゼーBizeyの木管。 トラべルソであれ、オーボエであれ、ほとんど膨らみのない真っ直ぐイメージのものもあります。 とても薄いのですね、これが。 厚くするといっても、勘合部での急激な段差を設けるデザインにはなっておらず、一般には、流れるような姿。 この2.25mmほどの厚さのソケットに、象牙マウントを取り付けることを考えましょう。 象牙と、木部。 50%、50%の配分とすると、木の厚さ、わずか1mmほど。 フォトは、トラベルソの足管ソケットに、象牙マウントを取り付けるための工程。 厚さ1mmのソケットの内側(内径)と、マウントが付く外側とを同心にすることが要点。 同心でなければ、部分部分で厚さがまばらとなり、1mmよりさらに薄くなりますよね。 同心の確保が重要なのです。 すでにあいた(あけてしまった)ソケット、すなわち内側を【基準】として、センターで挟み、外側を削ることで同心が保てます。 それにしても・・フォトをよく見てください。 センターで右から、ちょっと閉めすぎると、パキっとゆきそう・・。 木管楽器つくりでは、要所、要所で押さえるべきことがたくさん。 初めから終わりまで失敗なければ、めでたし、めでたし。 たいしたもの。 たいてい、何かしらのちょっとしたところでミスること多し。 ちょっとばかしのミスがあっても、楽器つくりは、やっぱり楽しいものです・・・・。 関連記事: ・イミテーション象牙 → 楽器のつくり方(33) ・象牙マウント取付け前 → 楽器のつくり方(15) ・象牙マウント削り → 楽器のつくり方(27) ・同心の確保 → 楽器のつくり方(12) ・象牙付きトラベルソ例 → 楽器の書棚(12) |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
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ソケット部分は本当に微妙ですね。 |
オーボエ好き 2005/10/08 09:10 |
ほんとうにそうですね。ちょっと締めただけでアウトだったとのこと。そのときのお気持ち、よーく、お察しいたします。とくに、旋盤のテール・ストックはネジ構造で、軽く回すだけで進んでしますから、「やってしまった」と思ったときは、ときすでに遅しですよね、 |
woodwind 図書館長 2005/10/08 22:25 |
イミテーション・アイボリーの加工は神経を使うのですね。 |
オーボエ好き 2005/10/09 00:12 |
カーブ自体は、金工旋盤ではできないのでしょうか?通常の機構を使った、金工でのテーパー削りでなく、手で移動させて削ることができたら、それで心金をつくればよさそうですが・・。 |
woodwind 図書館長 2005/10/09 11:37 |
DIY店で入手容易な0.5mm厚です。 |
オーボエ好き 2005/10/09 14:45 |
0.5mmは結構、ぶ厚い気もしますね。わたしの所有するオリジナル楽器のうち2本は、インナーパイプが入っており、その接合のために、接する側も金属(真鍮には見えない)板で張られています。結構薄いようです。 |
woodwind 図書館長 2005/10/10 12:31 |
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