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zoom RSS 内径が済むと、外形削りの準備をします

<<   作成日時 : 2005/10/10 01:37   >>

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楽器のつくり方 (35) 2005/10/10

トラベルソつくりも進んできました。

 ステップ1: 木取り・木組み
    →楽器のつくり方(25)
 ステップ2: 角材を丸材へ
    →楽器のつくり方(26)
 ステップ3: ガイド穴あけ
    →楽器のつくり方(29)
 ステップ4: 内径とソケットつくり
    →楽器のつくり方(30)
 ステップ5: テーパー削り
    →楽器のつくり方(32)

ここから先は、普段見かける木管楽器の形、外形を削ってゆきましょう。

 ステップ6: 外形削りの準備:マウント取り付け 

これまでの作業は、各部を木工旋盤のヘッドストック側のチャックに結わえてきました。

一旦チャックに結わえたら、それを基準に同心を確保することがポイント。 ガイド穴あけ、内径穴広げ、ソケットづくり、あるいはリーミング。

フォトは、これまでつくってきました1本のトラベルソの5つの部分。

左から、頭部管、上管、替え上管、下管、足管。 1本の角材からの木取りの順に並べています。

同心の確保に留意しても、実際には崩れます。

フォトを拡大してご覧ください。 左端の頭部管の手前が顕著な例。 チャック結わえの中心と、拡げた穴の中心。 ずいぶん、ズレています。

★拡大方法★
フォトをクリック。 得られた画面のフォトの右下コーナーにマウスを動かし、現れた拡大アイコンをクリック。 最大画面で見ることができます。

これから先のステップでは、チャック取り付けでの【基準】でなく、でき上がってしまった内径(の仮想の中心)を、あらたな【基準】にし、内径と同心な外形に仕上げてゆくのです。

今回は、その前に、アイボリー・マウントを取付け、荒削りをしておきましょう。

●アイボリーマウントの取付けと荒削り

材と一緒にマウントの外側を削る準備をします。 取付けるアイボリーマウントの4個の組みは、→楽器のつくり方(33)の、フォト前列中央。 また、ソケットのマウント取付け部分のつくり方は、ここ→楽器のつくり方(34)

 ○ 足管  仕上げ寸法: 長さ 97mm

  ・ソケットマウント 長さ16mm
  ・末端マウント   長さ9.4mm      

 ○ 下管  仕上げ寸法: 長さ 162mm

  ・ソケットマウント 長さ16.5mm

 ○ 頭部管 仕上げ寸法: 長さ221mm

  ・ソケットマウント 長さ19.5mm

チャックで結わえる切削では、必要な「押さえ」が利きます。 ところが、両側をセンターではさむ、これからのステップでは、滑りやすくて、「押さえ」が利きにくいのです。 

効率が落ち、きれいな仕上げにコツを要します。 そこで、いまのうちに、ある程度の荒削りをしておくのもよいでしょう。

チャックに取り付けたまま削りますので、チャック部近傍は、残っています。

●アイボリーマウントの付かない上管の荒削り 

 ○ 替え上管  仕上げ寸法: 長さ 220mm

 ○ 上管  仕上げ寸法: 長さ 248mm

ついでに、フォト右は、今回使用したバイト(ノミ)2本。 左から:

 ・1mmのマイクロパーティング: 突っ切りで足管を仕上げ長さに切落とす、
     また、象牙マウント取り付け部の奥の角だし
 ・3mmのパーティング: 象牙マウント取り付け部の削り

このほか、フォト外ですが、荒削りには以下を使用:

 ・13mmのガウジ: 荒削り
 ・13mmのチゼル: 荒削りの表面ならし

これらのバイト(ノミ)については、こちらにあります→楽器のつくり方(17)

さて、木管の姿と美しさがイメージとして見え始めてきましたね。

楽器づくりも、一段と楽しくなってきます・・・。

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コメント(4件)

内 容 ニックネーム/日時
アイボリーマウントを接着するための接着剤はどんなものがいいのでしょうか?
オーボエ好き
2005/10/10 10:58
とてもいい質問ですね。
アイボリーマウントは、プラスティック。一方、トラベルソの材は硬材(ハードウッド)で、これらに適する接着材を選んでいます。木材により、接着度が異なるようで、材木店のカタログなどに表示があるものも見かけます。
一方、重要なのは、接着により木を収縮させてしまうものは、結果として木を割ってしまいます。このため、完全に乾燥しても弾力性を維持するものが適するように思います。
バイオリンの接着にはニカワが使われ、容易に外せる性質があるのと同様に、当時から使われてきているものがあるかもしれません。
天然ポリエステル樹脂のシェラックなど、考察の余地があります。
オーボエ好きさんは、いい情報をお持ちではありませんか。
woodwind 図書館長
2005/10/10 12:25
自分の作品の真鍮パイプを接着しているものはシェラック(黒)です。
これは熱を加えると溶けるので、取り外しができますし、試薬のエタノール(消毒用は不可)で溶解できるので管体を傷つけず、シェラックを取り去ることができます。
でもプラスチックには使えるかどうか?
オーボエ好き
2005/10/10 12:53
シェラックは、フルートとかオーボエのキーカップとパッドの接着に使うのだと思います。キーカップをバーナーで当て、熱を加えているフォトを見ていますが、これはまだ使ったことがありません。プラスティックへの適用は、溶かし方を含め研究の余地がありそうですね。
woodwind 図書館長
2005/10/16 00:10

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