楽器のつくり方 (37) 2005/11/191本の角材の木取りからスタートし、トラベルソつくりの各ステップを見てきました。 各ステップの青字部分にカーソルを当て、クリックすると、その記事にジャンプし参照できます。 ●ステップ1: 木取り・木組み ●ステップ2: 角材を丸材へ ●ステップ3: ガイド穴あけ ●ステップ4: 内径とソケットつくり ●ステップ5: テーパー削り ●ステップ6: マウント取り付け ●ステップ7: 外形削り 今回は、外形削りを終えた木管へのオイリングをみてみましょう。 ●ステップ8: オイリング フォトは、これまでつくってきました、トラベルソの各部を並べています: 左から順に、頭部管、上管、替え上管、下管、足管。 頭部管、下管、足管にはソケットがあり、イミテーション象牙のマウント(リング)を施しています。 管の端っこにあたる足管にも象牙リングが、また、頭部管には、仮のキャップをかぶせています。 上管と替え上管には、ソケットと勘合するテノンがありますが、巻き糸をすべらなくすための溝を、まだ切っていません。 いずれの木部も、#3000程度のサンディングを施しています。 サンディングについては、ここも参照→楽器のつくり方(24)。 イミテーション象牙は、#12000のサンディングでピカピカに磨いています。 こうして眺めると、すでにトラベルソの完成イメージがはっきりしてきましたね。 製作家にも依りますが、このステップでオイリングを施します。 木部の内径だけ、または内径/外形にオイルを含侵させるのです。 一般にはリンシード・オイル(亜麻仁油)を用います。 とても粘度の高いオイルで、乾燥には時間が掛かります。 乾燥を速めるために、ボイルした製品もあります。 しっかりと含侵を施すためでしょうか、暖めたオイルのバス(お風呂)に浸す手法もあります。 また、デーニッシュ・オイルを内径だけに含侵させる人もいます。各管の下部に栓をしてオイルを上から注ぎ、その後、管をひっくり返してオイルビンに戻すのです。 フォトは、オイリングのイメージがわかるよう外部に塗布したもの。 頭部管はオリーブオイルを塗布した後サンディングをし、さらに2〜3回塗布。 上管、下管、足管は、単に2〜3回塗布しました。 これに対し、左から3番目の替え上管は、外形削りとサンディングを、今しがた終えたばかりのものに、レモングラス・オイルを塗布したもの。 オイリングと、その回数、塗布後の日数などで色合いがだんだんと濃くなり変ってきます。 フォトでは、せっかくのローズウッド独特の美しい木目と色合いが分かりにくく、ほんの少し明るめに、また茶色を強調しています。 これまで見てきました、各ステップの要点に従うと、このように「同心を確保した」木管各部をつくることができるのです。 さて、トラベルソつくりも、大方出来上がったように思われるかも知れません。 でも、ここまでは、木工旋盤による 「家具つくり」 の領域です。 音は出ません。 「楽器つくり」 と呼ぶためには、これから後のステップがとても重要です。 必要な歌口や指穴をあけ、楽器に仕上げてゆくのです。 ますます楽しいステップが続きます・・・ 【その他の関連記事】 ●象牙のほかにもイミテーション材があります ●象牙マウント取付けは、直角面出しがポイント。 ●オイリング:トラベルソの化粧は、たったの1秒! |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
きれいですね!私はサンディングは600ぐらいまでしか使っていないので12000は一体どうなるのか未知の領域です。 |
オーボエ好き 2005/11/19 23:52 |
「きれいですね」のコメントありがとうございます。製作しながらの連載記事では、途中でなんらかのミスで連載がストップしないか、との思いもなくはありません。頭部管は、#3000のあと、通常の木工での常識である「木目方向」に#400あたりで磨いたため、他のものに比べ「つや消し」のように見えますね。木では、#12000までの効果はありません。木の細胞を底まで平らにしてもオイリングで浮かび上がってくるので。 |
woodwind 図書館長 2005/11/20 11:31 |
ソケットのテーパーは良いアイデアですね。 |
オーボエ好き 2005/11/22 23:57 |
●実際の木管楽器のソケットを見ると、指で滑らかに触ると、微妙なカーブが付いていますね。これは、テーパーと言うよりは、まあるく削ってる気がします。わたしなどは、刃物でこするように削ります。そのほうが手工の感覚で、むしろ好きです。機械的にD型リーマーで削ると、なぜか手つくりの感じより機械つくりの感じがするのはわたしだけでしょうか? |
woodwind 図書館長 2005/11/28 22:42 |
オリジナルのソケットのカーブは見落としてました。woodwind様は手で削ってるんですね! |
オーボエ好き 2005/12/01 23:04 |
ソケットとテノンの勘合度合いが、吹奏感とか、とくにオーボエではほんの少しのリークで影響するようですね。 |
woodwind 図書館長 2005/12/03 13:27 |
外側へ金属環をつけるとフォルテ方向へは音量が伸びます。しかし、つけすぎると低音域が出にくいとか、高音域が出にくいとか、音色から木の雰囲気が消えたとか特定の音が暗くなったとか映えすぎるとか問題が出てきます。これらの問題が出ない程度に金属環の大きさを調整すると良いようです。これがフォルテ方向への限界と考えています。 |
オーボエ好き 2005/12/06 12:39 |
●ふ〜む。新たな情報です。ありがとうございます。 |
woodwind 図書館長 2005/12/06 23:49 |
演奏に耐え、管理がお手軽な楽器を求めています。 |
オーボエ好き 2005/12/09 17:46 |
●オーボエ好きさんの方向性の解説、ありがとうございます。う〜む。いろいろな考え方があるものですねー。 |
woodwind 図書館長 2005/12/09 23:44 |
それぞれに求める方向性が多様な程、情報交換して得られるものも大きい訳です!これまでもとても参考になる意見を頂いていますし、つまり、我々の方向性が異なるのはとてもラッキーなことだと考えています。結局のところお互いに生き甲斐なのですから楽しくやりたい!と思っています。 |
オーボエ好き 2005/12/11 23:45 |
そうですね。もともっと異なる考え方がいると思いますし、そのような方のご意見も聞きたいものです。 |
woodwind 図書館長 2005/12/14 23:04 |
本日初めて12000までのサンディングをしてグロスフィニッシュを手に入れました。 |
オーボエ好き 2007/05/30 20:44 |
オーボエ好きさん、こんばんは。1年半ぶりのコメント記述ですよね・・ |
woodwind 図書館長 2007/05/30 23:54 |
ようやく最近になって、番手の細かい布やすりを入手しました。 |
オーボエ好き 2007/05/31 22:09 |
古い記事へのコメント、ありがとうございます。どの記事でも、コメントがあるとメール通知されますので、すぐ記事へ飛んでゆきます。 |
woodwind 図書館長 2007/05/31 23:23 |
★皆様の励みになれるのであれば! |
オーボエ好き 2007/06/02 20:28 |
もちろん、励みになると思います。実際に、バロック・オーボエつくりに励んでいる方がいます。 |
woodwind 図書館長 2007/06/03 13:18 |
★全長が3321の方が長いです。内径はほとんど変わりませんが、62の方が上管が細いです。#3321は415hzにはちょっと辛いです。Low Eが低過ぎ持ち上げられません。 |
オーボエ好き 2007/06/05 20:03 |
●3221の方が長いと、A=400Hz 前後なのでしょうか? かと言って、もっと低いとは思われないでしょう? |
woodwind 図書館長 2007/06/05 22:13 |
★図面にはA=411hzとありました。作ってみて吹いたところその辺りです。全長で数ミリの差と思います。 |
オーボエ好き 2007/06/06 16:22 |
オーボエ好きさん、こんばんは。コメントありがとうございます。 |
woodwind 図書館長 2007/06/08 00:15 |
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