楽器のつくり方 (50) 2006/4/26オーボエ・ダモーレのベルつくりには、双方向の同心の確保が必要です。 前回では、ベルのソケットつくりを見ました。 (→ここを参照) ベルの北側にソケットを作るためには、同心を保ち、南側につくったドビテール(あり継ぎ)をチャックに結わえました。 こうして同心を保つソケットおよび内径あけが可能となりましたね。 ソケットができると、次は、ベルの外側削りと内ぐりを行いましょう。 ベルの底の穴あけと内ぐりは、南側からの加工ですから、ソケットのある北側をチャックで結わえます。 前回、そのための同心を保つドビテールをソケットと一緒に北側につくり込みました。 フォトは、この北側につくったドビテールにて、チャックとあり継ぎ機構を形成し、しっかりとベル材を結わえています。 一旦、チャックに結わえたら、途中で外すことなく一気に加工するようにします。 最後まで同心を確保するためです。 ●ベル外形削り 北側をチャックで結わえるとき、南側まで貫通させた18oの穴を、テールストック(心押し台)に取り付けた回転(レボルビング)センターで押し付け、チャックを閉めます。 こうして、双方向の同心の確保ができます。 この状態で、刃物台(ツール・レスト)を木工旋盤のベッドに平行にして、外形削りを行います。 ベルの曲線部分や、途中の飾りベッド(丸く膨らんだ帯)をバイトで削ってゆきます。 飾りベッドは、丸溝の先を持つ専用のバイトで行うと、簡単にしかもきれいにつくれます。 ●ベル底の穴あけ 外形削りが済んだら、南側の底からの穴あけ加工です。 テーストックにドリルチャックを取り付け、24oのフォースナー・ビットを結わえます。 底から所要の深さまで掘り進みます。 ●ベル底の飾り削り 次に、ベル底にあけた24oの穴を広げ、その周囲に飾り溝を加工します。 ここから先は、ややトリッキーです。 まず、テールストックを用いません。 それどころか、刃物台(ツールレスト)をフォトのように、木工旋盤のベッドと 「直角」 になるように据え付けます。 ベルの底から刃物を当てるのです。 飾り溝は、ベルの外周や、あけた内穴と同心を保ちながら削ることができます。 ●ベルの内ぐり 最後に、ベルの内側を丸くくりぬきます。 内ぐりです。 フォトは、内ぐりのための刃物を2種示しています: (これらの刃物の詳細は、→こちらを参照) @チップ型スクレーパー chipped scraper: 先が特殊な形をしたチップでできており、6角ドライバで緩めて回転させることができます。 これにより、任意の曲線の内ぐりができます。 Aウェッジ wedge tool: 先が曲線で、かつ刃角が鋭くなるように上面がへこんだ特殊なウェッジで、刃先の角度を変えて種々の曲線に沿わすことができます。 @と同様、任意の曲線の内ぐりに使えます。 フォトは、この内ぐりを終えた状態です。 この工程の間、北側のチャックは一度も離さず、一気に加工しています。 いたるところで同心を保ったベルの完成も間近となりました。 使用材の欧州黄楊は、半丸太からかろうじて確保し、表皮が残るものでした。 (→こちらが元の材、また→こちらも参照) 予想通りです。 フォトに見えるように表皮の跡が、小さな模様となって残りました・・・・ 【関連記事】 青字クリックで記事へジャンプします。 ●美しい木管は、よく切れる刃物から生まれます ●フォーストナー・ビット:きれいな穴あけができます ●オーボエつくりでも、木取り・木組みから始めます ●黄楊のオーボエのベル材、確保はいかに ●かろうじての確保:黄楊のオーボエのベル材 ●オーボエ・ベルつくりでは双方向の同心確保が要るのです ●オーボエダモーレ・ベルのソケットつくり |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
古楽コンクール展示会出展お疲れさまでした。 |
オーボエ好き 2006/04/26 22:31 |
●オーボエ好きさん、いつもコメントありがとうございます。 |
woodwind 図書館長 2006/04/27 08:11 |
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