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help リーダーに追加 RSS 魅せられて30年:バッハのカンタータが聴こえてきそう

<<   作成日時 : 2006/06/24 08:26   >>

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画像楽器の書棚 (18) 2006/6/24

欧州黄楊の半丸太から木取りし、楽器つくりの要点を取り上げてきました、バロック・オーボエダモーレが出来上がりました。

フォトは、各部を組み立て、リードを付けたその容姿。 なんとも優雅で、そして、少しとぼけた丸みが愛らしく、暖か味のあるイメージがするでしょう。

ダモーレはオーボエより、短三度低く、Aの楽器です。

特徴は、ベル部分。 まるいふくらみは外形だけではありません。 ベル内側も、まるくくりぬかれています。 これが何とも言えない、あの独特の音色を出すようです。

J.S.バッハは多くのカンタータを作曲し、オーボエダモーレを多用しました。

なかでもアリアでは、ダモーレがオブリガートを演じます。 実際には、オブリガートと言うよりも、独奏や二重奏のように初めから終わりまで、ダモーレが淡々と歌い上げるものも多くあり、魅了されます。

近年、オリジナル楽器によるバロック音楽の演奏会やレコーディングがさかんとなってきました。

演奏会では、コピーも含め、当時の楽器を目の当たりにすることができ、耳で聴くばかりか、目から入ってくる楽しみを味わうことができます。

英国滞在時は、しばしば演奏会に出かけ、会場ホール前席、左寄りに座りました。 この場所からは、黄楊製の黄色くて丸いイメージのバロック・オーボエダモーレを間近に見ることができるのです。 その姿形と音色に魅了されました。

一方で、わたしがバロック・オーボエダモーレを最初に見たのは、かれこれ30年近く前になるでしょうか。

黒檀(エボニー)の表面がつるっと淡く光り、バロック・オーボエとのペアで楽器店の棚に置かれていました。 たずねて見ると、わが国の製作家によるもので、その方は、めったとはつくらないとのことでした。

その時の印象が、わたしの心をしっかりと捉えました。 いつしか、自身でつくってみようと思ったのです。

ダモーレをつくり出す自身を想像し、それをターゲットに、簡単そうに思えたトラベルソから始めて、いろいろなバロック木管つくりを試み、ついに夢が実現しました。

石の上にも3年ならぬ、木管に魅せられ30年でしょうか・・


【コピー】 

材質: 欧州黄楊 European boxwood 真鍮製のキー
     No.0626  A=415Hz 全長690o(リード含む) 

【コピーとなったオリジナル】  

製作: ヴェスターマン Westermann
楽器: オーボエダモーレ 黄楊 boxwood  
     真鍮製のキー A=415Hz 

【オリジナル】

製作:  ヨハン・ハインリッヒ・アイヒェントップフ/サットラー
     J. H. Eichentopf/Sattler
     ライプツィッヒ Leipzig 18世紀前半(c.1730か)



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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
完成おめでとうございます!とても美しいです。バロックのダモーレは姿も音も独特の魅力をもった楽器ですね。
A.O.
2006/06/24 12:10
●ありがとうございます。完成して、ホッとしています。つくりながらの、生の、連載ものでしたから、果たして完成するだろうかと思いつつ、途中のステップを通過してきたのです。
●基データでの内径の暴れデータからは、完成までにピッチ問題で悩むと思っていました。しかし、基データを一部捨て去り、他の製作家の同モデルの情報を基に、「基準」らしきものを得てそれを信じました。同時に、その製作家のボーカル・チューブを採用したことが大きく、収束が早まったものと思っています。
●今、取り扱いに便利なように、化粧箱をつくっています。近いうちに、是非、試奏していただき、コメントをお願いしますね。
woodwind 図書館長
2006/06/24 12:24
☆30年越しの夢の実現おめでとうございます。自分の事の様にうれしいです。ダモーレ!はやく私もつくりたいと思います。
オーボエ好き
2006/06/24 16:11
●オーボエ好きさん、ありがとうございます。つくりやすさでは、オーボエとそれほどかわらなかったのですが、材料の入手の関しては、やはりオーボエより幾分長い分、苦労します。ただし、ベルはダモーレの方が短くて済む。
●是非、オーボエダモーレもつくってみてください。
woodwind 図書館長
2006/06/24 19:09
ダモーレの完成おめでとう御座います。
「バッハ・ダモーレ・エチュード」と銘打って、カンタータのダモーレパートだけを集めた
楽譜を、うちの「チッチの楽譜コーナー」に掲載つもりで居ります。私も頑張って編集します。ご利用頂ければ幸いです。
チッチの父
2006/06/24 23:33
30年前ご覧になったダモーレは、どなたの楽器でしたか?
チッチの父
2006/06/25 07:33
●チッチの父さま、ありがとうございます。作業工程から言って、スピネットに比べてダモーレは多くはありませんが、それでも完成したことは素直に喜びたい。チッチの父さまも頑張って楽しんでください。
●30年ほども前の話で、記憶がはっきりしませんが、お店の方から、たしか「高齢の方だから・・」と言われたような気がします。
●バッハ・ダモーレ・エチュードって言うのはいいですね。手元にある、Boosey&HawkesのJ.S.BachのDifficult Passagesにダモーレも多く載っています。拾い上げますと、カンタータ番号で
3/8/24/36/64/75/92/94/100/
108/110/112/116/121/128/129/
136/144/147/157 のほかに、マタイ、ミサロ短調、マグニフィカトなどなどが載っています。ずいぶんとありますね。どれも美しい。
woodwind 図書館長
2006/06/25 11:03
初めて書き込みいたします。
現在館長より記事にあるダモーレをお借りしています。
普段はモダンのオーボエを吹いていますが
古楽器はまったく初めての体験です
早速憧れだったイースターオラトリオのアリアを吹いてみました!!
音程や指使いなど難しいところはありますが
Adur(実際耳に聞こえるのはGis-dur)の音階を
勢いよく駆け上がるパッセージは古楽器そのもの(当たり前ですが)
館長がいたるところに書かれていますが
古楽器が木のぬくもりというのは実際触れてみて息を吹き込んでみて
こそ味わえるものなのだと感動しました。
このような貴重な機会を十分楽しませていただこうと思います。
PSチッチの父さん「ダモーレエチュード」楽しみにしていますね!
ぐるくん
2007/01/21 02:36
ぐるくんさん、ようこそバロック木管図書館へ! コメントありがとうございます。
●本記事にあるオーボエ・ダモーレで、オラトリオのアリアを勢いよく駆け上がれますね。普段、モダンを演奏されているとのことですが、2鍵しかないダモーレですし、指使いも異なりますので、わたしなどは調整のためにスケールを吹いてみることぐらいしかできません。その意味で、作る側に廻ったわたしですが、常に、ぐるくんさんのような演奏者のコメントが必要です。十分、楽しまれたあとは、是非コメントをくださいね。
●木のぬくもりですが、あえて欧州黄楊の無着色にしています。月日がたつと、飴色がかった魅力的なものとなることを期待しているます。ダモーレよりも大きなテナー・オーボーを欧州黄楊でつくりましたが、結構重く、バロック当時は、梨など少し軽い材料も使用されたでしょうか。でもこのダモーレは普通の軽さですよね。(モダンのダモーレより軽いのは当たり前か)
●チッチの父さん、エチュードを楽しみに待っている方がたくさんいそうです・・決して焦らせるつもりはありませんが。
woodwind 図書館長
2007/01/21 08:38
再びダモーレの感想です。
古楽器初心者の私も
段々扱いになれてきました!
どうやら石油コンビナートのような
モダン・オーボエのことは忘れて
全く別の楽器を吹いていると思った方がいいみたいです!
そう考えるとモダンの楽器は音程とか音色がより洗練される代わりに
なんだか余計に頭をつかって吹かなきゃいけないみたいです。。。
古楽器はというと純粋に自分が吐き出した空気が
ぷおおぅっと直接楽器に伝わるようで素朴な感動を覚えます。
イースターオラトリオに続き
BWV110→BWV147(♭が多すぎて断念)→ロ短調ミサなどのアリアを
finalleにてinAの楽譜に直して楽しんでいますが
(手持ちのスコアではinCのため)
曲など吹かずにロングトーンしているだけでも何とも言えない
充実感を感じます。下手っぴですが(笑)
個人的にはHとかAのような管の短いところを使って鳴らすような音を
ベルの先っちょまでなるべく共鳴するようにぽーっと鳴らすことに
情熱を燃やしています。んん、これぞダモーレの醍醐味!!
ぐるくん
2007/01/28 00:14
ぐるくんさん、おはようございます。
●石油コンビナートになりたくてなったのではないでしょうけど、モダンオーボエは、キーメカニズムが込み入って、重いですね。
●ダモーレ、十分楽しんでおれられご様子、いいですねー。J.S.バッハの作品で多用されますが、どこかとぼけた、ふくらみある暖か味。ロ短調ミサのアリアで、通奏低音の上でダモーレ2本だけで聴かせるのもありますよね。
●ロングトーンでも充実感を覚えるとは、なかなかのもの。HやAで管の短いところしか使わない指使いを、左手を加えて管全体で響かすと安定感も増します。ベルの先っちょまで共鳴させ、特有の響きを得るのは、すごいと思います。
●醍醐味ですか。とてもうらやましい。それを知らずして、わたしなんぞは、演奏をあきらめ、つくる側にまわりましたが、ぐるくんさんの情熱に負けずに、良い楽器をつくってゆこうと、とても励まされました。
●楽器の「お貸出し」のサービス提供をしていますが、このようなコメントをいただくと、寒い季節ですが、コタツでちぢこんでなく、もっとオーボエの研究をしなくちゃと、言う気持ちになってきましたぞ。
woodwind 図書館長
2007/01/28 09:11
沖縄のぐるくんです!
館長よりダモーレをお借りして二ヶ月が経とうとしてます。
今までだいぶ楽器にも慣れ演奏も板についてきました。
今月中に館長の元にお返しできそうです。
今日は2ヶ月間の集大成とも言うべく
病院の音楽療法士さんの協力を得て
バッハのオーボエダモーレ協奏曲の第3楽章を
合わせてきました!
院内の喫茶スペースを利用したサロン・コンサートで
伴奏はピアノですが、音程を半音下げて演奏してもらうため
ピッチはばっちり!!!のはずが、、、
そううまくいくはずもなく、「ぴっ」とか「ぷすっ」などと
オクターブを外してしまうこともしばしばで最後まで通して吹けたのが奇跡のようようでした!そんなこんなでとんだ古楽器デビューでしたが
お客さんが満面の笑みで拍手をしてくれたので
念願のダモーレを手にしながら何ともいえない満足感を
得ることができました。あらためて、古楽器奥深さ・愛くるしさを体感する貴重な体験となり、このような貴重な機会を与えてくださり
館長には、この場をお借りして
感謝・感激の意をお伝えしたいと思います。

ぐるくん
2007/03/01 00:00
ぐるくんさん、こんばんは。
●わたしのダモーレでお楽しみいただけている様子、うれしく思います。バッハのダモーレ協奏曲っていいですね。病院で演奏されたのですか?ピアノは持ち込まれたのか、それとも音楽療養法として、ピアノが設置してある喫茶コーナーがあるのですか?
●いずれにしても、集大成として演奏デビューされ、おめでとうございます。練習と本番とではやはり違うものですね。ダモーレに限らず、バロックオーボエは難しい。オクターブ・キーがないので、どうしてもオクターブのコントロールがうまくできずにいる愛好家の演奏など、よくありますよね。ところが、自分で演奏する側にいて、演奏が終了するととても良い気持ちですよね。アマチュアの特権です!
●楽器のお貸出しは、まだまだ続けるとつもりです。そのうち、テナー・オーボーも吹いて見ますか・・まだ完成しておらずいつになることやら。
woodwind 図書館長
2007/03/01 22:27
館長さま
今月中にお返しできるといいつつ
3月3日時点でまだ梱包できていません。
今日日曜日なのでなんとか(汗)
書き込みのご質問ですが
勤務先の病院は音楽療法が盛んなので
日ごろの音楽療法プログラムとは別に
月に数回院内の各所でミニ・コンサートが開かれます。
そのため、喫茶店など人の集まるところには
ピアノが設置してあるのです。もちろんモダン楽器ですが、、
さて、私の演奏で癒された人がいたのかどうか分かりませんが
古楽器の音色をはじめて聞かれた方がほとんどで
良い交流の機会になったように思います。


ぐるくん
2007/03/04 10:57
ぐるくんさん、こんにちは。
●楽器のご返却は、急がずとも結構ですよ。できましたら日曜日午前中が望ましいのですが・・・
●病院の状況、よく分かりました。月に数回とは、みなさまが楽しみにされていることでしょう。そんな中、古楽器の特有の音色は、きっと「ほっとした何か」を感じられた人が多いように想像します。
●このようなことは、今後も継続されるとすばらしいと思います。できたら、楽器の紹介などを取り入れても面白いかも。たいていの人は、モダンですらよく知りませんが、古楽器であることをとくに強調されてもいいのではないでしょうか。そのうち、古楽器やその音色に興味がわき、自分でも触ってみたいとか、演奏してみたいとかの人が現れ、アクセスしてくるかも知れません。
woodwind 図書館長
2007/03/04 12:18
こんにちは。

チャンスがありましたら、オーボエをお借りしたいです。

ただ、楽器は一度しか触ったことがありません。
もちろん、リードも作れません。

声楽の先生に
「リード楽器はやってはいけない」と云われてるのですが、

やっぱり、オーボエやバスーンは気になります。
わたにゃん
2008/01/29 14:45
ちなみに、モダンのバスーン(中古)を
短期間所有してたことがあるので、

一応、オーボエもバスーンも音は出せます。
わたにゃん
2008/01/29 14:47
わたにゃんさん、こんばんは。
●声楽の先生からやってはいけないとのこと。もし、トラベルソの先生についていたら、やはりやってはいけないこと、となるかも。オーボエは、あまりに違いますね。少ない息、ただし強い圧力が要る。少ない息のため長いフレーズが吹ける一方、逆に酸素不足となりますよね。ここが、同じ複式呼吸を使いながら声楽との違いでしょうか。
●オーボエを吹いた後、トラベルソに持ち換えると、音が上手くでません。まったくアンブシャーがことなるからもあるでしょうが、かなり明瞭な形のの音に対して、トラベルソはふわっとしているからか。
●順番に、試されるならオーボエでもダモーレでもお貸出しますよ。ただし、へばったリードしかないオーボエでは、読者自身によるリード製作に期待しているところがあります。
●これまで皆さまからいただいたコメントにより、若干調整したく、その時期については、もう少しお待ちください。
woodwind 図書館長
2008/01/30 22:03

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