楽器のつくり方 (70) 2007/1/8バロック木管には、フルート・トラベルソであれ、オーボエであれ、数は少ないですがキーが取付けられています。 今回は、このキーのつくり方を見てゆきましょう。 楽器博物館に所蔵されているオリジナル楽器や、それを複製したコピー楽器を見ると、キーは銀あるいは真鍮などの板からできています。 バロック時代の後、クラシカル時代に入ると、キーの数は増え、いわゆる多鍵の楽器が盛んにつくられるようになりました。 多鍵楽器でも、当初は、板からつくられたキーも見かけますが、次第に板でなく、鋳型に解けた金属を流してつくる鋳造されたものが出てきます。 現在のモダンオーボエやクラリネットでは、複雑な形をしたキーや、キーメカニズムの構成部品が多く付いています。 これらは鋳造にて作られ、同時にいくつも製造できるよう鋳型が連なっており、後で個片に切り落とします。 それを、1本、1本、職人によりヤスリがけがなされて滑らかな曲線を持つ独特のキー類が作られます。 話を、後期バロック時代に戻しましょう。 金属板からキーをつくるには、キーの「平面状態」での型紙を板に当てがい、切り取るべくマークを入れて、それに従って切り取ります。 その切取り方法としては、自由な曲線も切れる糸鋸で切るか、あるいは金工ヤスリで削ってゆく方法とがあります。 フォトは、後者の方法にて削っている最中。 材料は、厚さ1oの銀の板。 これに型紙を当て、けがくのではなく、型紙自体を貼り付けています。 その方法を紹介しましょう。 つくるモデルのキーの型を方眼紙に正確に書きます。 一旦、型が得られるとフォトコピー機で何枚でも同じものが得られますよね。 得られた型紙のコピー用紙を、型に沿って大まかに挟みで切り取り、裏面に両面接着テープを貼り、次に型に沿って両面接着テープごと挟みで正確に切り取ります。 これを、銀の板の片面に貼り付け、金ノコで型紙より少し大きめに切り出します。 そのあと、フォトのように万力で挟み、固定させます。 あとは、金工ヤスリ(平型や半円型または丸型)で、型に近づくまで削ってゆきます。 仕上げには、精密ヤスリを用います。 また指の当たる部分では、板の上面の縁をわずかに削るようにして丸みをつけると良いでしょう。 このように、キーは今も昔も、1本、1本手でつくられます。 キーの材質としては、フォトで用いた銀のほか、わたしは洋白銀(洋銀)や真鍮も用います。 キーの形の平板ができると、次にキーパッドが付き、穴を塞ぐための四角形(または円形や八角形)の部分と、指の当たる部分とに適切な角度が付くように曲げます。 曲げる方法には、ペンチ類を使うほか、四角形部分を万力で挟み、指の当たる部分を手に力を加えて曲げる方法とがあります。 洋白銀や真鍮では、万力による方法が有効です。 ただし銀の場合は、意外と金属疲労に弱いためか、ポロッと折れてしまうので注意が必要です。 こうして出来上がったキーの裏面に台座をロウ付けします。 台座とは、キーを取付ける木管本体の台(ベッド)に穴を開け、金属棒を通してピボット機構を構成するためのもの。 また裏面に板バネを、ロウ付けか、リベッを施します。 板バネの材質には燐青銅板(製作者によっては鋼板も)が適しています。 1鍵のトラベルソでは、4分割のうち足管に、また2〜3鍵のオーボエでは下管に、それぞれキーを取付けますが、作業工程として、これらの部位は手間がかかるものと言えるでしょう・・・。 【関連記事】 青字クリックにて、その記事へジャンプします。 ●木管もキーは金属でできています ●多鍵の例→1785年:ポッターの特許申請フルート ●トラベルソの音出しには、Ebキーが必要です ●オーボエダモーレ:2種のキーを取り付けます |
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| 内 容 | ニックネーム/日時 |
|---|---|
キー製作はほんと手間かかりますね。 |
オーボエ好き 2007/01/14 23:12 |
オーボエ好きさん、こんばんは。 |
woodwind 図書館長 2007/01/15 20:39 |
woodwindさま |
オーボエ好き 2007/01/15 23:15 |
オーボエ好きさん、こんばんは。 |
woodwind 図書館長 2007/01/16 22:50 |
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