楽器のつくり方 (77) 2007/6/9リコーダーは、各国で呼び名が異なります: - 英語 recorder 小鳥がさえずるの意味 - 独語 Blockfloete ブロックのついたフルート - 仏語 flute a bec くちばしのあるフルート 前回は、ブロックのはめ込みを行いました。 これまでの連載は、以下の通り。 青字クリックで記事を参照できます: ●Stage1: ウィンドウェイのリーミング ●Stage2: エッジ用の窓あけ ●Stage3: ウィンドウェイの溝掘りの準備 ●Stage4: ウィンドウェイの溝掘り ●Stage5: ランプ削り ●Stage6: ブロックのはめ込み 今回は、くちばしつくりへと進みましょう: ●Stage7: くちばしつくり ブロックを頭部管の所定のところまではめ込むと、いよいよ頭部管をくちばし状に切り出します。 「いよいよ」と書いたのは、一旦、くちばし状に切ると、その後では頭部管のくちばし周辺の実測ができなくなります。 リコーダーの頭部管の構造は、きわめて複雑で微妙です(→図解は、こちらを参照)。 楽器博物館に所蔵されているリコーダーについて、多くの研究家・製作家が実測を試みてきています。 しかし、くちばし状に切り取られた完成リコーダーでは、実物に計測器をあてがうことのできる場所の寸法しか計れません。 くちばし先端部を真正面から見ると、削り取る前では、頭部管の内径・外形が分かるドーナツ状であり、その計測は容易。 でも削り取られた完成品では、それらの測定は、実際上は難しいものです。 同様に、ブロックの凸部の高さはチャネル底面を形成しますが、その測定は、削り取られた部分に対してバーチャルとなり、困難です。 この意味で、ブロックの高さなど寸法が測定できるうちになるべく完成状態に近づけ、はめ込むのが良いでしょう。 フォトは、くちばし部分をつくっている途中のもの。 ブロックははめ込んだまま、一緒に切る作業となります。 まず、所要のくちばし形状を鉛筆書きします。 次に、頭部管をバイトなどではさみ、糸鋸で切り取ります。 このときすこし余裕を見て、内側を切るようにします。 切り離したあと、切り出し小刀、のみ、木工やスリなどで形状を削り上げ、仕上げます。 くちばし部分は、先端に向う絞り具合や、削り取る量に関して、当時の製作家により大きく異なります。 削り取る部分が大きな(長い)ものと、少なめ(短め)のものとがあります。 前者は、薄いくちばしをくわえる感じで、奥まで入ります。 後者は、口の奥の方に入れようとしても、当たって、深くは入りません。 安定感に影響し微妙です。 演奏家・愛好家の好みにより変ってきます。 フォトでは、モデルとしたロッテンブルクに合わせています。 やや薄い感じです。 この状態で、音が一応出るようになります。 あとは、ボイシングと言って、求める音色や吹奏感に合わせ、ブロック上面やエッジ周辺の微調整けずりの工程へと続きます・・ 【関連記事】 青字クリックで記事にジャンプします。 ●リコーダーウィンドウェイは、正確なリーミングから始めます ●リコーダーリーミングの次は、エッジ用の窓をあけます ●リコーダーウィンドウェイ堀は、ブローチガイドつくりから ●リコーダーウィンドウェイの溝堀は慎重に ●リコーダー溝掘りの次は、ランプをつくります ●リコーダー頭部管は、独特で微妙な構造をしています ●リコーダつくりの要点は、頭部管にあり |
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