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zoom RSS フルート・ダモーレ:宙に浮かして各部を支持します

<<   作成日時 : 2010/08/29 19:32   >>

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画像楽器のつくり方 (121) 2010/8/29

フルート・ダモーレつくりの最後に化粧箱をつくります。

これまでのこの連載の記事は、青字クリックでご覧ください:

 ●使用する材料     →こちら
 ●足管の加工      →こちら
 ●足管の実物      →こちら
 ●下管の加工      →こちら
 ●下管マウント      →こちら
 ●上管の加工      →こちら
 ●頭部管の加工    →こちら
 ●外径削り揃い    →こちら
 ●ヘッドキャップ加工  →こちら
 ●キーつくり      →こちら
 ●調律         →こちら

通常のトラベルソに比べ2回りほど大きなフルート・ダモーレですから、化粧箱も大きくなります。

オーボエの場合も、化粧箱のつくり方はスロット方式を用いません。 理由は、オーボエではベル寸法が大きく、上管や下管の径との差がありすぎるから。

オーボエ・ダモーレの化粧箱では、各部を宙に浮かせるようにしました。 その様子をご覧ください(→こちら)。

今回のフルート・ダモーレでも、スロット方式を採用しません。 理由は、やはり径の変化が大きいため。

上管(左手管)の最大径が 43oΦ もあり、これに対し下管の最小径が 29oΦ ほど。

というわけで、楽器を宙に浮かせ、異なる径の各部に対し高さが同一となるよう支持パーツ板をつくりました。

フォトは、化粧箱つくりの途中。 つくり方の概要を紹介しましょう:

@中空高さの確保: 底ふたと上ふたの内側の長さの合計が、管の最大径である43oΦを超えるよう、ヒノキ規格材の、25o x 10o、および 20mm x 10mm により高さ 45o を確保。

A長さ方向の確保: 下管と足管の合計である 297mm を収容できる長さとします。 両脇板の厚さとして 10o ヒノキ材を使用するため、外形寸法 319mm。

B奥行きの確保: 頭部管、上管、下管/足管の3つ各部を収容できる長さを確保。 前後の板の厚さとして 10mm ヒノキ材を使用するため、外形寸法 152o。

C空中支持型紙の準備: 45o x 132mm の長方形の型紙をつくり、半分の高さ 22.5mm に中心線を描きます。

D支持箇所の径の測定: 支持すべき各部を決め、支持箇所(6箇所)での各部の径を計測します。

E支持パーツ用の型紙: 計測した6箇所の径の円を型紙に描きます。 最後に底ふた側高さ 20mm、上ふた側高さ 15mm としてそれぞれの型紙を切り取り、円に沿ってハサミで切り欠きます。 2重の同心円のところは、先に径の小さい方の円を切り欠き、Gで使用したあとに大きい径の円の型紙として再利用します。 (フォト手前は、再利用の2枚)

F上ふた、底ふたつくり: 152mm x 319mm 厚さ 5mm の上板と底板をつくり、@のヒノキ材を所定長さに切りボンドで接着します。

G支持パーツの切り出し: ヒノキ規格材で、20mm x 132mm x 厚さ 8mm、および 15mm x 132mm x 厚さ 8mm の支持パーツ用部材を各2個つくります。 Eの型紙で描いた円弧部分を写し取り、その部分を削り取って支持パーツ、合計4個を得ます。 (フォト右上のパーツはそのひとつ)

H支持パーツの取り付け: 上ふた、底ふたの各部に対応するGのパーツを接着します。

I押さえ部分の取り付け: 楽器の各部が支持パーツと接する部分に適当な押さえ用の緩衝材を貼ります。

Jサンディング: 全体にサンディングを施します。 目は400番〜1500番くらいまで。

K蝶番・留め具の取り付け: 裏側に2箇所蝶番を、表側に2箇所留め具を付けます。

Mオイリング: 化粧箱の内部にレモンオイル、外側に仕上げオイルを塗布して出来上がり。


このダモーレ用の化粧箱では、強度を持たせるために通常のトラベルソよりも厚い材を用いました。 表板、裏板、脇板、および支持板も。

この化粧箱により、フルート・ダモーレの保管とキャリーが安全に行えます・・・


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