バロック木管図書館 woodwind

アクセスカウンタ

zoom RSS オーボエの容姿が現れてきました

<<   作成日時 : 2013/03/16 14:00   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像楽器のつくり方 (133) 2013/3/16

ローピッチのオーボエつくり、進めましょう。

この連載、「オーボエをブビンガ材でつくるとどうなるか」の興味のもと、オリジナル楽器の復元を目指しています:

− 材の選定
− 角材から丸材へ
− ベルの内径加工の準備
− ベルの内径加工
− ベルの完成
− 原寸大図面
− 上管の内径加工
− 上管の外形加工

●バロック木管つくりの要点

フルート・トラベルソ、バロック・オーボエ、バロック・クラリネット、そしてリコーダなどの木管の種類により、それぞれつくり方の要点が異なります。

ここでは、オーボエつくりの特徴をみましょう:

@ベル材の確保: 2.5〜3インチ角材の確保が難しい
A両側加工: 上管/下管/ベルのソケットつくりに北南(上下)から加工が必要
B細い内径: 上管の最も狭い径が4.5〜6oのため、ガイド穴あけ自体が無理
C逆テーパ: 上管からベルに向かって拡がり、階段状内径削りがトラベルソと逆
D細いリーマ: 細長いリーマの製作が必要
D小さな指穴: 細い内径に伴う2oほどの指穴のアンダーカットが困難

●下管の外形削り

フォトは、奥から順に、

− 上管: 階段状内径削り済み、外形削りと磨き済み
− 下管: 階段状内径削り済み、ラフな外形削りまで
− ベル: 内径・外形削り、表面のリンシード・オイル(亜麻仁油)仕上げ済み

今回削った下管ですが、ラフ削りでは、とくにブビンガ材の表面が荒く見えます。 しかし、このあとのサンディングにより、すでに仕上げた上管のように結構磨きに耐えます。

外形削りは、内径削りに比べると気楽です。 いかにも「木工旋盤」作業を楽しむ工程といったところでしょうか。

●下管の内径削りの要点

外形削りと比較すると、注意を払う必要があります。

フォトの背景は、原寸大の図面。 図面の下には下管の外形(原寸)と、内径(径方向に10倍率)が見えます。

内径は、最小11.7mm、最大16.4mm。

この内径を、径が異なるフォースナー・ビット(→こちら)と、ロングドリル(→こちら)を用いて南(下)側から階段状にあけました。

 16Φ(深さ35mm)、15Φ(深さ75mm)、14Φ(深さ130mm)、13Φ(深さ170mm)、12Φ(深さ200mm)

一方、ソケットを、北(上)側からフォースナー・ビットで加工しました。

 16Φ(深さ24.5mm)

上管と同様に、ガイド穴あけ(→こちら)をせず、そのまま、ビットとドリルをとっかえひっかえて加工します。 

要点は、同心円を確保(→こちら)すること。 そのために、ビットとドリルのセンターによってできる「V字溝を最後まで生かす」ようにします。

工程の順を間違えると、「V字溝がなくなって」しまいます。 そうすると同心円の確保のための「基準」を失い、ビットやドリルが安定せず「暴れます」。

●木目の流れと杢(もく)

木管の各部を1本の材から木取り(→こちら)すると、木地や色合いだけでなく、「木目の流れ」をも合わせることができます。

すでに削った上管と、今回削った下管も1本から木取りしています。

それらを合わせて見ると、ソケットとテノンの「重なり部分」に不連続がわずかに見えますが全体として木目の流れが連なっています。

また、柾目(木目が縦に平行)の側に、杢(もく)が見えます。 杢のみえる柾目側を前面とすべく仕上げてゆきます。


I..H.Rottenburgh の容姿が現れ、美しい機能美が見てとれます。

魅力ある音色を期待し、オーボエつくりの工程を重ねてまいります・・・


【関連記事】 青字クリックで記事へジャンプします。

ブビンガ:オーボエ材として試してみましょう
ラッフィング・ガウジで丸材にします
オーボエ・ベルでは、両方向からの内径加工が必要です
オーボエ・ベルを階段状に加工します
ローピッチでしょうか、オーボエ・ベルの比較
オーボエつくりにも原寸大が便利
オーボエ上管、6mmのΦ径のドリルが出会います
オーボエのブビンガ材の半ツヤ仕上げ
フォーストナー・ビット:きれいな穴あけができます
ロングドリル:鋼鉄と言えど曲がります
同心円の確保は、仮想の中心点の生かし方が決め手
ガイド穴あけは管(くだ)のはじまり
木管つくりは、木取りから始めましょう

テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
オーボエの容姿が現れてきました バロック木管図書館 woodwind/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる