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zoom RSS 右利き、左利きいずれにも対応します:バロック・オーボエのEbキー

<<   作成日時 : 2013/04/18 16:25   >>

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画像楽器のつくり方 (135) 2013/4/18

オーボエは、左右いずれの手を上にして構えるでしょう。

「答えは、左手で上管(左手管)を、右手で下管(右手管)を構えるに決まっている。」

本当にそうでしょうか。

確かにモダン・オーボエでは左手が上、右手が下になるように構えないとキーが操作できません。

●バロック・オーボエ

しかし、バロックの絵画には、左手が上の構えのほか、「右手が上」の構えも見られます。

オーボエは、縦に構える木管。 隣の演奏者の邪魔になるわけではありません。 左右の利きに合わせ、好きに構えればよいこと。

●フィッシュ・テール

バロック・オーボエは、機能的には、2鍵の木管。 C(C#)キーと、Ebキー。 いずれも小指で操作します。

それらのキー配置として、Cキーを縦の中心とすると、Ebキーは:

 − 右利き:中心より右側
 − 左利き:中心より左側

となります。 そこで、演奏者の左右いずれの利きにも対応するために、Ebキーが左右に1つずつあります。

また、中心のCキーは、右手、左手で操作できるように、先端が二またに左右に伸び、その形状から、フィッシュ・テール(魚の尾ひれ)と呼ばれています。

バロックからクラシカルの時代に入るとキー操作は右手が基本となり、左手操作のためのEbキーがなくなります。

ところで、中央のCキーでも、左手操作のために伸びた部分は不要のハズ。

しかし、フィッシュ・テールの左右対称の美しい形状は魅力的。 そのためでしょうか、クラシカル・オーボエでもフィッシュ・テール形状を維持したものもが多くあります(たとえば、→こちら)。

●洋白のキー

フォトをご覧下さい。 (フォトをクリックし現れるフォトをさらにクリックすると拡大できます)

右上と真ん中がCキーの上下のパーツ。 下側はEbキーで、同じものを2つつくります。

これらの素材は、洋白(洋銀)。 いわゆるニッケル・シルバー。 洋白は銀ではありませんが、磨くときれいな仕上がりとなります。 (→こちらも参照)

バロック時代では、真鍮や銀が使われました。

●キーつくりの実際

− 原寸大の型紙: 各キーのパーツを原寸大で方眼紙に描きます。
   コピー機でコピーし、はさみで切り抜いて型紙を得ます。
− 洋白材への貼り付け: 型紙を両面テープで素材の洋白の板(厚さ1mm)に貼り付けます。
  (→こちらも参照)
− 大まかな切り出し: 各キーのパーツを鉄ノコで大まかに切り出します。
− 寸法仕上げ: 各種の金工ヤスリを用いて、各パーツを寸法どおりに削り出します。
  (フォトは、上から、丸ヤスリ、平ヤスリ、半丸ヤスリ、クサビヤスリ、三角ヤスリ)
− みがき: スチール・ウールで磨きます。 目の荒いもの(0番)から順に細かいもの(000番)を使用。

●キーつくりのあとの工程

キーをオーボエ下管のベッド(丸や四角型の出っ張り)に取り付けます。

− キー取付け台座: 下管の各ベッド取り付ける軸を通す台座をキーにハンダ(ろう)付け
− キーばね: 燐青銅板のバネをキーにハンダ(ろう)付け
− キーパッド: キー穴を塞ぐためのパッドをキーに貼り付け
− キー取付け溝掘り: 下管の各ベッドにキーの各パーツ幅に合う溝を掘ります
− キーの軸(ピボット)穴あけ: 各台座に軸を通す穴をあけます
− キー穴面の加工: 下管のキー穴周辺をパッドが当たる平らな面に削ります
− キーの取り付け: 実際にキーを取り付け、パッドの当たりが適正となるように調整

これら工程や外観の様子は、→こちらに。


ローピッチのオーボエの音つくり、内径のリーミング(→こちら)から開始し、キー取り付けが済むと、いよいよメインの工程へ移ります・・・


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