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zoom RSS バロック・テナーオーボエ:キーを取り付けます

<<   作成日時 : 2015/04/20 00:49   >>

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画像楽器のつくり方 (156) 2015/4/20

テナー・オーボエをご存知でしょうか。

バロック時代のオーボエ類のひとつ。 オーボエ・ダカッチャと同じF管のオーボエ。

通常のバロック・オーボエはC管。 基音はC(ド)。 これに対しF管のテナー・オーボエは基音が5度低く、長さも長い。 (その姿は、→こちらをご覧ください)

●木管の長さと出てくる音の高さ

木管の出す音の高さは管の長さで決まります。 1オクターブ(8度)低い音を出すためには、長さが2倍必要。

楽器は道具。 道具は人が使うもの。

音孔を両手の指で直接開閉操作するバロック木管では、 長さが2倍となると指穴間隔が広がりすぎてしまいます。

このように長い木管では、届かない音孔の開閉に長いキーを用いて操作します。 (たとえば、クラリネットの場合では、→こちらを参照)

●テナー・オーボエの指穴間隔

5度低いF管ではどうか。 この場合は、1.5倍の長さとなります。

C管のバロック・オーボエの指穴間隔は、平均34mm。 このまま1.5倍すると、51mmにもなります。

しかし、この51mmの間隔に各指を広げることができる人はいません。

テナー・オーボエの実際の指穴間隔は、平均40mmほど。 これでも、手の小さい方や女性の方には無理があります。

このように理想でない指穴間隔に音孔をあけるしかない大型楽器では、普通の大きさのバロック木管にも増して種々の妥協を許すしかありません。

指穴を小さくすると、もっと遠くに大きな穴をあけたと等価になる(音質・音量は変わる)ことを利用しています。

●オーボエ類のEb孔とC/C#孔

右手の3指で下管の3つの指穴(音孔)をふさぐため、それ以外の音孔の開閉にはキーを用います。

キーを用いるのであれば、理想的な位置に理想的な音孔を開けることができます。

したがって、遠くにある理想の位置のC/C#孔は、テナー・オーボエではかなり遠くになります。

●未完成のテナー・オーボエ

フォトは、テナー・オーボエの下管。 EbキーおよびC/C#キーが付いていません。 そばには、真鍮板から大まかに切り取ったキーを並べています。

キーがなくともC/C#孔をあけておけば、C/C#音が出ないものの、多くの音だしは可能です。

このため、キーなしで一応の姿を見せ(2002年)、キーつくりの製作は途中で止まっていました。

今回、13年ぶりにキーつくりを再開しました。

この未完成状態ではあるものの、テナー・オーボエがどんなものであるかを知ってももらうことはできます。

その目的で、楽器展示会には出品してきました:

- 第20回古楽コンクール<山梨> 楽器展示会 2006年4月 (様子は、→こちら
- 第24回古楽コンクール<山梨> 楽器展示会 2010年5月 (様子は、→こちら
- 第26回古楽コンクール<山梨> 楽器展示会 2013年4月 (様子は、→こちら

展示会に来場された方々に見て、さわって、写真を撮影していただきました。 しかし、あるべきキーがない状態ではオリジナル楽器の復元を目指す、当、バロック木管図書館の活動としては不十分の感がします。

そこで、なんとかキーを取り付け、来る古楽コンクール<山梨>(古楽フェスティバル<山梨>)の楽器展示会に展示したい。

はたして間に合うでしょうか・・・・


【関連記事】  青いjクリックで記事へジャンプします。

ブビンガ:オーボエ材として試してみましょう
クラリネット:やっぱりキーは長いです
古楽コンクール展示会に参加して
古楽コンクール<山梨>楽器展示会に出展して
楽器展示会プレゼン@古楽フェスティヴァル<山梨>


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