バロック木管図書館 woodwind

アクセスカウンタ

zoom RSS クラリネット:フライス盤でベルの人工象牙を加工します

<<   作成日時 : 2015/07/02 21:58   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像楽器のつくり方 (160) 2015/7/2

フライス盤を入手しました。

木工旋盤では、外径削り(ろくろ動作)や内径掘り(ドリル動作)ができます。

バロック木管は、基本として、いたるところ断面が円の管。 円の中心の周りに回転する材に対して刃物を当てて切削します。

このとき各部の同心を確保することがポイント。 同心の確保について、クラリネットベル加工の例は、→こちら

●フライス盤

これに対し、フライス盤では、立体形状を切削します。 横(X軸)と縦(Y軸)、および上下(Z軸)の各軸に沿って刃物が加工物に対して相対的に動きます。

横方向に刃物を(相対的に)移動させ、キーの溝掘りとか、バロック木管の同心でない部分の加工ができます。

また、ボール盤の機能によりドリル動作ができます。 この場合、ドリルの軸方向を傾けることも可能。

これにより、たとえば指穴あけを管に垂直だけではなく、傾けて行うことができます。

さらに、加工物をインデクシング可能なチャックに取り付け1周を等分割した繰り返し加工ができます。

これにより、たとえばオーボエの象牙マウントを一周を48等分し、複雑な溝模様を施すような装飾加工ができます。

切削対象の材ですが、木材だけではなくプラスティックや金属も可能。

金属では、キーつくりとかキーの金属台座の加工などもできます。

このように、フライス盤を導入したことにより、加工範囲が拡大し、また手作業だった工程での加工精度を向上することがきます。

●ボール盤の機能

フォトは、クラリネットベルの象牙マウント。 人工象牙に溝(ソケット)を掘る工程の様子。

直径79mmもある人工象牙(→こちら)は高価ですから、必要な量を切り取って用います。 クラリネットベルは、17.3mm幅のリング。 マージンを見て、20mm幅を旋盤により切り出し、両面を平らにします。

切り出した円盤状の材に対して、センターファインダー(→こちら)で中心を求めます。 この中心に対して、2−1/8インチ(54mm)径で深さ5mmの溝(ソケット)を掘ります。

フライス盤の座には、X-Yクロステーブルを取り付けてあり、横軸と縦軸の各ノブ(1周で2mm)を回して、材の中心が、54mm径のフォースナー・ビット(→こちら)の中心に合うようにします。

Z軸の上下方向ノブを操作して、深さ5mmまで切削します。

人工象牙はプラスティックですから、フォトのように、細かな切削粉が周辺に飛び散ります。

54mm径のソケット加工が済みました。 ベル本体の欧州黄楊材には、このソケットにに嵌合するテノン加工を施してみます・・・


【関連記事】  青字クリックで記事へジャンプします。

同心円の確保は、仮想の中心点の生かし方が決め手
クラリネット:象牙マウントのあるベルをつくります
センタ・ファインダをご存知でしょうか
フォーストナー・ビット:きれいな穴あけができます



テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

クラリネット:フライス盤でベルの人工象牙を加工します バロック木管図書館 woodwind/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる