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zoom RSS クラリネット:フライス盤を用いてキー溝を掘ります

<<   作成日時 : 2015/08/23 18:17   >>

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画像楽器のつくり方 (167) 2015/8/23

クラリネットつくりの続きです。

バロック木管あるいはクラシカル木管楽器にはキーが取り付けられています。 (たとえば、→こちら

キーの取付け機構ですが、バロック木管では、きわめてシンプルで、同心円上の木管上に、同じく同心円に盛り上がるキー台をつくり、キー溝を掘ってキーを収容します。

●クラシカルへの移行期

1760〜1800年ごろ、キー取付け機構は、同心円キー台は一周せず、キー取付け範囲だけ盛り上がるようになったみたい。 (たとえば、→こちら、やこちら

さらにクラシカル時代では、同心円のキー台のほか、金属製のキー取付け台や取付けポストが木管にねじ留めされ、キーがその台やポストに取り付けられるようになりました。 (たとえば、→こちら

●キー取付け台の形状

同心円に盛り上がったキー台ですが、台の山が丸いものと、台が四角いものとがあります。 バロック木管では、装飾性のために丸い台(ベッド)が多く用いられ、トラベルソやオーボエに見られます。

キー取付け専用のキー台では、あえて四角のデザインがなされたでしょうか、オーボエでは下管の上側の台が四角、下側の台は丸くデザインされています。 (→こちらを参照)

●クラリネットのキー台の形状

一方クラリネットはどうでしょう。 たくさんの装飾ベッディング(丸い帯状のふくらみ)を持つバロック時代の装飾性はうすれ、クラシカルでのなだらかな単純なデザインに変わりました。

初期のクラリネットを見ると、キー取付けのためのベッド(キー台)は、上管に2つ四角の台があります。 そして、足管には、なだらかなふくらみの台にキーが取り付けられ、ベル近くには丸いキー台が付いています。 (→こちら

●キー取付け溝の加工

フォトは、足管のキー取付けのふくらみ部におけるキー溝と奥に見える山が丸い形状キー台における溝掘り加工の様子。

これら溝掘ですが購入したフライス盤が登場します。

手前、幅が4mm前後の溝を3本掘ります。 その奥には、幅が4.5mmの溝を掘ります。

これまで溝掘りは、彫刻刀による手彫りでしたが、正確な幅と垂直の溝が掘れるフライス盤に軍配が上がります。

1.5mmφのエンドミルを取り付けて、垂直(Z軸)方向に、何回かに分けて深さを変えます。 また溝の幅を何回かにわたりY軸方向に移動させ、そして溝の長さ(X軸方向)にわたり切削します。

フライス盤のX-Yテーブルに取り付けていますが、各軸方向に、1周させると2mm進むハンドルがあり操作します。


このようなキー溝掘りを上管についても行い、ガタ付きがなく、精度を高めた楽器に仕上げてまいります・・・・


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