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zoom RSS バロック・オーボエ:合わせ工事で化粧箱をつくります

<<   作成日時 : 2015/11/19 23:56   >>

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画像楽器のつくり方 (180) 2015/11/19

P.Paulhahnのバロック・オーボエは、とてもバランスよく鳴ります。(→こちら

このオーボエの収容に、化粧保管箱をつくってみました。

●これまでつくってきた化粧箱の例

 ・オーボエ・ダモーレ  →こちら
 ・クラシカル・クラリネット →こちら
 ・ローピッチ・オーボエ →こちら
 ・フルート・ダモーレ  →こちら

●基本設計

・立体的に浮かした支持法とし、支持個所は2点とする
・木製の箱とし、オーボエの硬材に対して軟材を用いる
・可能な限り、市販の加工材を利用する

●2点支持

上管、下管、ベルとも2点で支持します。

上管と下管は、テノン部分を1点目とし、同一線上に載せます。

2点目は、それらの管の上部において、同様に同一線上でともに安定する点を見つけます。

ベルはテノン部がありませんが、ベル底を1点目とし、2点目をレゾナンスホールがある円筒上の点を見つけます。

●合わせ工事

計測図面だけに頼って、数字の上で収容箱の大きさや、各部の収容位置を決定するのは結構大変です。

位置の設計は、組み合わせの自由度が多くあります。

実際に収容したとき、各部がぶつからず、つまみ出しやすくなるか、出し入れでは各部やキー出っ張りなどがぶつからないか、などを頭の中で計算することは難しい。

そこで、実物を並べてみて、収容箱の大きさや、楽器各部の配置、2点支持の場所を探ります。

これらは、mm単位でつめてゆきます。

2点支持個所が決まると、その点での楽器の断面円の径に合わせて、上蓋と下蓋とから抑える支持材の円弧のサイズが決まり、その円弧となるように支持材を加工します。

これら上蓋と支持材と下蓋の支持材の加工では、楽器の実物を当てがって、箱を閉じたとき、丁度閉まるように支持材の円弧の加工の調整を行うのです。

フォトは、その様子。

下蓋の支持材でオーボエを載せ、その状態で、上蓋の支持材を当てて、丁度、閉まるかチェックし、うまく閉まらないときは、支持材の円弧加工を追い込みます。

ベルでは、支持材の厚みの分、円弧の径が異なります。 したがって、円弧加工は斜めに削ります。

このように、実物に合わせた「合わせ工事」により仕上げるのです。

ものつくりの場面では、計算(理論)どおりに進めてもうまくいくとは限らず、実際にあてがってみて初めて「立体」の扱いが分かったりします。

今回も、楽器に合わせた化粧箱が完成しました・・・


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P.Paulhahnのバロック・オーボエ:シェフトラインが使用されたでしょうか
オーボエの化粧箱つくりは、立体幾何学の応用で
クラリネット:大きなベルを収容する化粧箱をつくります
気品と落ち着きのあるRottenburghローピッチ・オーボエ
フルート・ダモーレ:宙に浮かして各部を支持します



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