バロック木管図書館 woodwind

アクセスカウンタ

zoom RSS バセット・ホルン:美しい杢の流れを活かした木取り

<<   作成日時 : 2015/12/21 23:11   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像楽器のつくり方 (183) 2015/12/21

バセット・ホルンつくりの連載です。

柾目の側に現れる杢(もく)が美しい黄楊(カステロ・ボックスか)材の木取りを行いました。

材は8年前に購入した、長さ約1mもの黄楊材。 欧州黄楊など本黄楊では、このような長さはやすやすとは採れません。

40x80mmほどの材を2つに切り分け、40x40mmほどの角材を得ていました。(→こちらの右端の材)

●木取りと木組み

欧州黄楊などの材は、長さが比較的短いものしか入手できません。 そこで、木管つくりにあたり、使用する材として、多数の中から、色合い、緻密さ、木目の流れなどから、適切な組み合わせを検討することとなります。

一方、大きな材が入手できたときには、材から木管の各部の長さを切り出す木取りを行います。 (木組と木組みは、→こちらを参照)

とくに長い材が入手できたときは、木管の上から下まで、連続して木取りを行うことにより、連続した木目の流れを活かすことができます。 (マダカスカル・ローズウッドのトラベルソの例は、→こちら、ブビンガによるオーボエの例は→こちら

●長い木管つくりの要点: 寄木つくり

木管の長さが長くなると製作が困難となります。内径つくり(穴あけ)では旋盤ベッド長により加工できる長さにに制限が出ます。

材の長さと穴あけに用いるロングドリル(→こちら)の合計の長さ以上のベッドが必要となるからです。 また長くなるにつれ加工も困難さを増します。

この解決策として、短い部分に分割する寄木つくりがあります。 その例として、

 − 初期クラシカル・クラリネット → こちら
 − バロック・オーボエ  → こちら

のいづれも大変つくりやすくなっています。

今回は、もっと大きなバセット・ホルンですから、つくりやすさを求めて、寄木つくり方式としました。

●杢(もく)の流れを活かした木取り

フォトは、バセット・ホルンの各部を分割して木取りを行った様子。 数値は、仕上げ寸法/マージンを含む実長。 左端から:

 − マウスピース  90mm/120mm
 − 湾曲バレル   84mm/100mm
 − 上管の上部  156.4mm/160mm
 − 上管の下部  155.6mm/160mm
 − ニー(接続部) 49mm/65mm
 − 下管の上部  148mm/150mm
 − 下管に下部  107.6mm/110mm
 − 足管の上部  32.5mm+α/50mm

湾曲バレルは最大径として43mmが必要なことから、ここだけ、欧州黄楊材の1.75インチ(44.5mm)の角材を用いました。

フォトの背景は、グレンザー Johann Heinrich Grenser モデルの上管の図面。 これを、2分割する設計とし、データを記入しています。

木取りが済むと、次は角材を丸材にして、穴あけ加工へ進みます・・・


【関連記事】  青字クリックで記事へジャンプします。

バロック木管の木材:暴れるだけ暴れさせます
オーボエつくりでも、木取り・木組みから始めます
木管つくりは、木取りから始めましょう
ブビンガ:オーボエ材として試してみましょう
木管の命、内径を「掘る」にはロングドリルが必要です
クラリネット:分割によりつくり易くなります
バロック・オーボエ:寄木造りによりつくってみましょう


テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
バセット・ホルン:美しい杢の流れを活かした木取り バロック木管図書館 woodwind/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる