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zoom RSS バセット・ホルン:黄楊材を丸材にし穴あけ加工に備えます

<<   作成日時 : 2015/12/23 21:30   >>

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画像楽器のつくり方 (184) 2015/12/23

バセット・ホルン復元製作の連載です。

黄楊材の木取りを木目(杢:もく)の流れを活かして行いました(→こちら)。

次に、角材を丸材に削り、穴あけ加工の準備を行います。

●角材の中心を求める

角材といっても、きっちとした正方形ではなく、また長年の乾燥により随所に曲がりやねじれが出ています。

この角材の木口の中心にポンチングを行います。

中心とは、その点から取れる半径が最大となる点を求めること。 中心からの同心円として丸材が得られますから、できる限り、得られる丸材径を大きく確保することがポイントとなります。

ここで、中心を求めるために、「センターファインダ」なるものが市販されています(→こちら)。

今回は、より正確にすべくコンパスを用いて中心を求めました。

●求めた中心を軸とするセンター間削り加工

旋盤の両センターに材を挟み、回転させて角材から丸材にします。 この作業には、ラッフィング・ガウジ(→こちら)が欠かせません。 これ以外、使う気がしないほど頼りになる1本。

角がとれて丸くなるわけですから、始めは角材の角にガウジが当たり、ガウジが跳ね返って眼に当たらないように、安全メガネの装着は必須です。

フォトは、木取りした角材から丸材への加工を施した各部を、グレンザー J.H.Grenserの下管の図面を背景に並べてみました。

どの部分がバセット・ホルンのどの部分に対応するか、またどちらが木の流れの「上」か「下」かを管理するため、鉛筆で記入します。 (上下の管理は、→こちらも参照)

このとき、角材のときは木口に記します。 なぜなら丸材にしてしまうと鉛筆書きが消えてしまうから。

●直角出し

木管の加工の基準は、旋盤の回転軸で決まる木管の中心にあります。

この中心の周りに同心円状の各部をつくります。 内径をあけると、中心はなくなりますが、同心円加工を施していますから、仮想の中心を保ったまま、次に工程もできます。

各部をつくるとき、中心軸に対して直角な小口の面がもうひとつの基準となります。 このようにしてテノンやソケット機構により各部を接続するとまっすぐな木管ができるのです。

そこで、丸材の両木口の直角だしを行います。

このとき、小口に鉛筆書きした管理上方は亡くなりますから、その前に丸い表面に記入します。

●チャック結わえ加工

丸材に対して内径つくりを行います。 このときチャックに材を結わえるべく「チャック結わえ部」をつくります。

チャックの種類により結わえ部分は異なりますが、わたしの木工旋盤のチャックは、1インチ(25.4mm)の圧縮タイプ。 1cmほどの幅で26mmφを削り出しました。

各部の穴あけ加工をする際に、上か下のいづれ側をチャックに結わえるべきかを考えて、結わえる側にチャック結わえ加工を施します。

フォトは、このような加工を終えた各部。 「A」〜「H」で各部を、またそれらの上下を「上」と「下」という風に管理した鉛筆書きが見えます。

このように、木管つくりの各工程において、細かな工夫を施すことにより、混乱することなく作業を進めることができるのです。

次は、出来上がった丸材の穴あけ加工へと進めます・・・


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