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zoom RSS バセット・ホルン:円筒状の内径つくりに自在リーマーが便利です

<<   作成日時 : 2015/12/27 15:36   >>

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画像楽器のつくり方 (185) 2015/12/27

バセット・ホルンつくりの連載です。

クラリネット族の内径(ボア)は、径がおよそ一定である円筒状。

このため、種々の角度のテーパー状リーマーをつくることを不要にしています。

●木管の内径設計

内径が一定なのは、クラリネットのほかにルネサンスフルートがあり、またトラベルソの頭部管(ヘッド・ジョイント)や、モダンフルートの本体管があります。

一方、内径の形状が円錐のものには、リコーダやトラベルソの本体管があります。

ここで先細りの円錐状の傾き(テーパー度合い)がモデルにより、また管の随所で様々です。 このため、それぞれのモデルの各部ごとに、そのテーパーの専用リーマーが必要。

また、円錐状であっても先広がりのものがあり、オーボエやファゴットなどのオーボエ族では、広がりをもつテーパーを持つ専用のリーマーがやはり必要。

●内径リーマーつくり

これらのリーマーつくりはそれほど容易ではありません。

量産楽器メーカーでは、専用リーマーを含め、楽器の製作工程に沿い、必要な刃物類などの工具、および治具をすべて揃え、また自動化のための設備も導入されます。

しかし、少量生産、あるいは趣味でつくるにはそのような設備も導入できません。

そこで、種々の工夫を凝らしたリーマーを用いることとなります。

ロビンソン Trevor Robinson 著の 「アマチュア木管楽器製作家」 The Amateur Wind Iinstrument Maker (→こちら)を見ると、リーマーのつくり方として、古い鑢(ヤスリ)を削るとか、木製リーマーが紹介されています。

わたしは、種々のバロック木管つくりに挑戦するため、つくりやすさを優先し木製リーマーを用いています。

 − トラベルソ用リーマーの例  →こちら
 − オーボエ用リーマーの例   →こちら

●クラリネットの内径つくり

バセット・ホルンの場合、内径の基本寸法は14.1mmφで一定。

ただし、少しふくらみを持たせた個所もあり、

 − マウスピース 14.5〜15.25mmφ
 − バレル 14.4〜14.0mmφ
 − 上管 14.75〜14.25mmφあたり
 − 下管 14.1mmφ(一定)
 − 足管 14.6mmφ〜14.8mmφ
 − ベル 20.0〜25.5〜78/152.4mm(円〜楕円)

●内径つくり

フォトは、バセットホルンの各部の丸材に内径を施したものを並べました。

チャック結わえのある側と反対の側から穴をあけ、また必要個所には、ソケットをつくったところ。

マウスピースは同心円加工ではありませんから、通しの穴あけはしません。

最終的に14mmφのロングドリルであけたあと、手前の自在リーマー(→こちらも参照)を用いて、各部の径をつくります。

ここで、バセット・ホルンの長い内径つくりを容易にすべく寄木つくり方式を導入したこと。

この結果は絶大で、自在リーマーを管の上下いずれからも届く長さとなり、専用リーマーを用いることなく、各部の内径をつくり出せています。

さて、内径つくりが済みました。 つぎに各部を加工するにあたり、それぞれの工夫が必要となりそうです。

そこで、良いアイデアが浮かんだものから順に進めてまいります・・・


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