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zoom RSS バセット・ホルン:足管ボックスほど奇妙なものはありません

<<   作成日時 : 2016/01/31 11:44   >>

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画像楽器のつくり方 (192) 2016/1/31

バセット・ホルン復元製作の連載、さらに続けましょう。

不思議で奇妙な構造のバセット・ホルン(→こちら)。 極めつけは、「ボックス(箱)」と呼ばれる足管の一部。

その形状ですが、直方体のものや丸みあるかまぼこ型のもの、さらに表現しようがない形をしたものがあります。

●復元モデル

18世紀の終わり頃、ドレスデンの工房グレンザー Johann Heinrich Grenser のバセット・ホルンです。

英国オックスフォード大学音楽学部の楽器博物館であるベート・コレクション Bate Collection (→こちらも参照)の管理番号489。

このオリジナル楽器の計測図面と、他のバセット・ホルンの計測図面を合わせて入手。

2つの図面を眺めてボックス(箱)の構造を理解を試みるも容易ではありません。 そこでネット検索し、各種バセット・ホルンのフォトや図を参考に基本構造を知りました。

ここで構造およびキーメカニズムは立体であり直感で理解するのに時間が掛ります。 現物があれば目で見てすぐわかるのですが。

●ボックス部の分解は許されない?

バセット・ホルンのボックス部は上下とも真鍮板の蓋がねじ留めされています。 蓋をあけ、さらにコルク(栓)を外せば、かなりの部分につき計測できるでしょう。

一般に、博物館のオリジナル楽器について容易に外せるものは外して計測します。 しかし、固着しているとか、分解しないことを基本とする個所を破壊することはできません。

そのため図面の中には、構造や寸法についてのデータが欠如する個所が現れます。 このグレンザーに関しても、それら欠如が多々あります。

したがって、想像したり他モデルを参考にして補うこととなります。

●3本の内径と3つのキー台とキーメカニズム

正面図、背面図、左右の側面図があるものの、図面の書き方の問題やデータ欠如があり、それらを修正してみました。

フォトは、入手した計測図面全7枚組のうちのボックス部。 (フォトをクリックし、現れるフォトを適宜クリックして拡大すると、図面の詳細もご覧いただけます)


斜視図があると理解しやすく、比較的に類似した他モデルの斜視図を書き加えています(左下)。

この構造を参考にして、ボックス部の全体を捉え、キーとキーメカニズムを理解しました。

●ボックス部の木取り

フォト右下は、欧州黄楊(European Boxwood)の半丸太から木取りした様子。

材の名称は通称ボックスBoxと呼ばれる黄楊。 固くて緻密なことからボックス(箱)つくりに用いられ、その名称があるようです。

この欧州黄楊は貴重な材。 手持ちの半丸太の丸い部分が、ボックス部の丸いカーブとうまく一致しておりこれを用いてみることとしました。

旋盤に結わえ同心円削りを行う個所は、穴あけを除いてありません。 そこで、外形については始めから終わりまで手作業となります。


奇妙な形のボックス部、うまく加工ができるでしょうか・・・


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活動の原点はオックスフォードにあり



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