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zoom RSS バセット・ホルン:平行に並んだ複数のキー溝をフライス加工します

<<   作成日時 : 2016/02/03 21:44   >>

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画像楽器のつくり方 (193) 2016/2/3

バセット・ホルンつくりの連載を進めましょう。

クラリネットより、もっと長いキーがたくさんあるバセット・ホルンです。

低音域の音孔の開閉には、指が届かず、長いキー操作となります。

ここで、複数の長いキーが密集している下管/足管のこれらの遠隔操作は、25cm〜32cmにも及びます。

●平行なキー溝掘り

Bbクラリネットの例ですが、長い2本のキー(→こちら)を収容するキー台の溝ですが、正確につくる必要があります。

正確に平行でないと、ほんの少しの角度がつくだけで、指で操作するキーの先端での開きが大きくバラケてしまうのです。

このため、キー溝掘りには、手彫りではなく、フライス盤を用いて加工しました。(→こちら

バセット・ホルンでも同様に、それ以上に長いキーが4本平行に走ります。

そこで、フライス盤による加工に際して、正確に平行に保つための治具を用意しました(→こちら

●フライス加工の実際

フォトは、フライス加工のための治具に結わえた、下管の溝掘りを終えたものを示します。
(フォトをクリックし、現れるフォトを適宜クリックして拡大して詳細をご覧ください)

治具は、両端についた同心円加工を施した駒で挟んでいます。 すると、両端を駒で結わえた下管は、もともと同心円加工をしていますから、治具上でも同心円を維持します。

この治具につき、正確なフライス加工を施す決め手は、治具をフライス盤のテーブル(基台)へ正確に取り付けること。

テーブルのからの高さを一定になるよう平行に保ち、かつ、下管の軸に沿ってにX軸が正確に動くように保つ必要があります。

そこで、+−70mmのX軸の動きの全範囲において、軸の中心がずれないように、治具のテーブルへの取付け位置を慎重に決定します。

テーブルに取り付けたバイスに治具を載せたとき、軸中心のずれがなくなるように、微調整をして固定します。

Y軸の位置は、下管の中心にエンドミルが位置するようにします。

このように準備ができると、4本のキーの軸を、下管の軸に平行にフライス加工ができます。

キー溝の幅は、5mmですから、エンドミルの径が5mmφのものを使いました。

フォトに示すように、4本のキー(E/Bキー、F#/C#キー、Dキー、Cキーの各キー溝を、手前のキー台、その向こうの角ベッド、さらに向こうの丸ベッドにわたり30°間隔で正確に平行に掘ることができました。

フォトでは見えない裏側ですが、F/CキーとAb/Ebキーのキー溝も掘っています。

下管と同様に、上管についても2つのキー(AキーとSpキー)のキー溝掘りも行うことができます。


さて、キー溝に沿って長いキーが、足管のボックス(箱)部の各音孔を開閉できるようにしてまいります・・・


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