バロック木管図書館 woodwind

アクセスカウンタ

zoom RSS バセット・ホルン:長いキーの群をところ狭く収容します

<<   作成日時 : 2016/03/06 16:53   >>

トラックバック 0 / コメント 0

画像楽器のつくり方 (199) 2016/3/6

バセット・ホルン復元の連載を進めます。

クラリネット族は、左手で操作するキーが長いことが特徴(→こちらも参照)。

閉管のためにオクターブキー操作で、12度、すなわち1オクターブ半ジャンンプします(→こちら)。

●半オクターブのつなぎ

ジャンプする半オクターブの音階をつなぐために、左手親指の開放でG音を得て、左手人差し指で2つのキー操作によりG#、A、Bbを得たあと、左手小指で操作する長いキーを操作してB音を得るのです。(→こちらも参照)

この左手小指で操作する長いキーですが、Bbクラリネットに比べ4度低いバセット・ホルンでは、管の長さが4/3倍、すなわち33%増加します(→こちらも参照)から、余計に長くなります。

●さらに伸ばす低域音のつくり方

バセット・ホルンやバセット・クラリネットは、低音域を伸ばした木管です。

どうやって低域を伸ばすか。

そもそも、木管で最低域を出すため、すべての音孔を閉じて管を長くします。 このため、基本となる6つの音孔を塞ぐ両手の6指はもちろん、左右の小指も使いきっています。

そこで残るは、右手親指です。

右手親指は、楽器を裏側から支えてはいますが、支えながら、裏側に追加した2つのキーを開閉することでさらなる低音域を得ています。

やはりこれらのキーも長いものとなります

●長いキーの収容

フォトをご覧ください。 長いキー群をところ狭し並べて収容の具合を確かめました。

入手図面には、キーのデータもあり原寸で記載されていることから、原寸コピーして厚紙に貼り、その後ハサミでキーの形に切り出すと、簡易のキーが得られます。

この簡易キーの群を実際に下管や足管ボックスに収容して、その角度や高さを調べました。

キー群ですが、フォトでは上面にあるものから順に反時計まわりに降りてゆき:

 - E/Bキー   294mm  左手小指で操作
 - F#/C#キー 241mm  左手小指で操作
 - Cキー    249mm  右手親指で操作 (図面はDキー表示:誤りか)
 - Dキー    234mm  右手親指で操作 (図面はCキー表示:誤りか)

実際に収容するといろいろなことが分かります。

E/Bキーは、前面から90度傾いたキーですが、足管ボックス部のE/Bキーは110度あたりに位置します。 このため、20度ほど回転させるべく、キーは途中でずれるような構造となっています。 これも実際に合わせて微調整が必要です。

F#/C#キーは、両側からE/BキーとCキーのバーに挟まれ、互いに当たりそう。 実収容にあたって、両サイドのキーには少しカーブを付けて避けるようにする必要あり。

図面データ上は、キーは平らな板のように記載されていますが、実際には、立体的に少し浮かす部分も出てきそう。

またCキーは、立体的に¬型の段差を付けますが、その量は、足管ボックスの実物に合わせる必要あり。

●ピボットの位置

それぞれの長いキーは、キー台にあけられた軸穴により回転(ピボット)機構を構成します。

問題は、どの台に軸穴をあけるかです。

入手した図面は、誤りや表現ミスなどが多数含まれ、また詳細データも記載されておらず、ピボットの情報もないものあります。

下管には、 E/BキーとF#/C#キーを収容し盛り上がるキー台をつくりました(→こちら)ので、これらのキーについては、この盛り上げたキー台にピボットを構成することを前提に、実際のキーをつくってみて機構の具合を確かめます。

一方、 CキーとDキーについては、上にある四角いキー台と、下にある丸いキー台のいずれにピボット機構をつくるか迷うところ。

図面には、Dキー(図面はCキー表示:誤りか)については四角いキー台の位置に符合するふくらみがあり、こちらを採用します。

しかし、Cキー(図面はDキー表示:誤りか)については、四角いキー台と丸いキー台の中間あたり、すなわち何もないところにふくらみがあるため、判断が迷います。 まあ、Dキーに合わせる方がよさそう。

これら2つのキーは、楽器の裏面にて左手親指で操作しますが、指に近い方の四角いキー台のほうにピボット機構を付けると、少しのキー押えにより、遠くにあるキーパッドが大きく上下しますから、キー開閉動作を確実にできそう。

丸いキー台も、四角いキー台も、いずれも4本のキーバーが平行に走ります。 ピボット機構のためには、回転軸穴をあけ、軸を挿しますが、4本平行の部分では、軸穴をどこにどのようにあければよいか迷います。


今後、実物の長いキーをつくり、実際にあてがってみて、キーが開閉しやすいかを確かめながら進めてまいります・・・
 

【関連記事】  青字クリックで記事へジャンプします。

クラリネット:やっぱりキーは長いです
おおきくて、やっぱり低い音が出ます
クラリネットのトリルキーをつくりベッドを加工します
バセット・ホルン:中抜きでマウスピースを試します
バセット・ホルン:キー台をフライス加工してみます


テーマ

注目テーマ 一覧


月別リンク

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
バセット・ホルン:長いキーの群をところ狭く収容します バロック木管図書館 woodwind/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる