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zoom RSS バロック・オーボエ:2種のモデルを同時進行で復元しましょう

<<   作成日時 : 2016/06/10 22:56   >>

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画像楽器のつくり方(207) 2016/6/10

バロック・オーボエつくりは面白いです。

欧州などの楽器博物館に所蔵され、あるいは個人で所有のオリジナル楽器の復元つくりです。

復元したいモデルは種々あり、なかでもバロック標準ピッチA=415Hzのオーボエは元来つくりたい木管。

●復元するモデル

以下の2種につき同時進行で復元してまいります。

- ステンベルゲン Jan Steenbergen
  デン・ハーグ市立博物館 Den Haags Gemeentemuseum Ea 3-x-1952

- ステンズビー Thomas Stanesby senior
  エディンバラ大学

これらは、いずれもバロック当時の著名な製作家。

●寄木つくりの分割方式

オーボエは一般に全体を3分割にし、上管、下管、及びベルで構成します。 長さを3分割しても各部はかなり長く、ベルの最大径も大きい。

バロック・オーボエつくりでは、材の確保が困難なことも多く、復元に用いる欧州黄楊(ボックスウッド European boxwood) 材では、入手の点で2つ問題あり。

(1)長い材が必要

上管・下管とも同じ長さが一般的です(→こちら)。 問題はその長さで23〜25cmもあり、マージンを含め必要な材長は、10〜10.5インチ。

欧州黄楊材の場合、短かい材なら入手しやすいのですが、この10〜10.5インチというのは長いほう。

マージンが取れない場合には、加工のためだけに、材を足して延長もします(→こちら)。

(2)ベル材の確保

長さ15〜16cm、最大径6〜7cmのベルをつくるために、一般に6.5インチ長で2.5インチ角材が必要となります。 この材は、太い半丸太から、わずかに取れるだけです。(→こちらも参照)

●寄木つくり設計

通常、上管や下管の穴あけやリーミングの工程においては、各管の底を基準点とし、基準点からの長さ(深さ)にわたり加工します。

しかし、この寄木つくり分割方式で加工するためには、上管・下管とも2分割にした部分のそれぞれの底を基準点にし直した図面が必要となります。

フォトは、2種モデルを含め5種のモデルの寄木つくりのための設計図面。 手前側が上管の2分割設計図面で、奥側が下管の2分割設計図面。 

このようにオーボエ全体を5分割のパーツで構成します。

(1)上管その1 (2)上管その2 (3)下管その1 (4)下管その2 (5)ベル

フォトは、チャック結わえを施した丸材(→こちら)について、各寄木パーツの長さに切り出した状態。

手前2列の4本はステンベルゲン用で「STBG」と鉛筆書きし、奥側2列の4本はステンズビー用で「STBY」と記入。


これら2種のモデルにつき、同時進行の形で復元するため、図面に従い、各パーツの穴あけとリーミングを行ってまいります・・・



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