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zoom RSS バロック・オーボエ:つくり易さを求めたベルのリーミングと内ぐり

<<   作成日時 : 2016/07/19 22:20   >>

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画像楽器のつくり方 (213) 2016/7/19

ステンベルゲンとステンズビーのそれぞれのモデルのバロック・オーボエを復元する連載です。

オーボエのベルですが、木管である以上、音響特性を決める内径(ボア)を正確につくることが重要です。

●内径つくり

60〜62Φの丸材の片端を結わえ、ソケットと18〜20Φの穴あけを済ませていました。

ソケットにセンターを挟み、同心を保ったうえで2インチ(50.8mm)のチャック結わをつくり、チャックに結わえて、反対側からフォースナー・ビットを用いて階段状の穴あけを行いました(→こちら)。

●リーミングと内ぐり (内ぐりは→こちら

階段状の穴を目的の内径にすべく、階段がなくなるように削り、そのあとリーマー加工します。

フォト右上は、チャックに結わえた状態のステンズビー・モデルのベル。 リーマー加工を済ませています。

用いたリーマーですが、上管・下管と同様に部分を削る分割型リーマー(→こちらも参照)としたため、加工がしやすくなりました。

階段状から滑らかな曲線でつなぐために、フォト中央の刃物群も使用します:

(1)荒丸ヤスリ(一番上): かなり荒いヤスリ目。 これ程のものでないと、深い穴の階段を削ることができません。

(2)チゼル(ノミ)(三番目): 丸硬材の先端が斜めにカットされ、カット面が楕円形となった刃があります。 使用する角度調整により、さまざまな応用が利くチゼル。 深い穴内部の階段を削ることができます。

(3)スクレーパー(二番目): 木工旋盤において内部が空洞上の壺などを加工するときに用いる内ぐり用のスクレーパー(→こちらも参照)。 慣れるといろいろな角度で用いることができます。 これを用いて階段状を滑らかに仕上げたり、ベルの開口近くの内側を削ります。

ベルは、内部にわた状のミュートを入れることがあり、そのわた状のものが、ベル内部で保てるように、ベル近くに引っかかりが必要。 バロック・オーボエでは、ベルに指を入れてこの引っかかりを確認できます。 開口の径は42mmほどですが、それより6mmも段差があり、最大内径は48mmほどに達します。 したがって、狭い開口部から刃物を入れ、それより広い内径を削るといった技が必要。

●外径削り

外径は装飾性に富むものの音響特性に影響せず、むしろ重量配分など扱いやすさなど機能に関係します。

フォト左下は、ステンベルゲン・モデルのベル。 リーミングに用いたリーマーですが、こちらも分割型。

リーミングの後、チャックに結わえた状態で、できるところまで外径削りを済ませています。

径が60〜62mmもある丸材から、最小径が28mmほど絞ったベルですから、とても多くの材を削ります。

そこで荒削りとして、フォト中央(二番目)のチゼルを用いて概略を削り出しておき、そのあとフォト中央(最下)の3mm幅突っ切り(→こちら)を用いて精密加工を行いました。

サンディングを行ったあとイメージが分かるよう桐油ベースの仕上げオイルを塗布しました。


このあとチャック結わえ側の外形削りを残していますから、センター間削りにより仕上げてまいります・・・・



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