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zoom RSS バロック・オーボエ:シルエットも美しい欧州黄楊の魅力

<<   作成日時 : 2016/07/28 10:07   >>

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画像楽器のつくり方 (214) 2016/7/28

連載によりバロック・オーボエのつくり方を紹介しています。

オランダのステンベルゲン Jan Steenbergen とロンドンのステンズビー Thomas Stanseby Senior の両モデルを同時・並行に復元します。

それらのモデルについて、18年以上も自然乾燥させた良材の欧州黄楊(→こちら)により復元します。

黄楊材については、→こちらも参照。

●オリジナル楽器のピッチ

ステンベルゲンは、A=415Hz、ステンズビーは、A=409−415Hzのオリジナルピッチを持ちます。

わたしは、楽器博物館や個人が有するオリジナル楽器をオリジナルに基づき、今回の2種モデルも、オリジナルどおりに復元しています。

ステンベルゲンは、先につくったポールハン P.Paulhahn (→こちら)と全長もほぼ同じですが、ステンズビーのほうは全長にして20mmほど長く、ローピッチ・オーボエの類に入るロッテンブルク I.H.Rottenburgh (→こちら)とほぼ同じ。

 - P.Paulhahn     全長 575.0mm
 - J.Steenbergen   全長 571.7mm
 - T.Stanesby Sr   全長 591.2mm
 - I.H.Rottenburgh  全長 595.0mm

リードのセッティングにより、リード長、チューブ長、リード幅、井戸 well に挿入する深さなどを選ぶことにより、ピッチを変えられます。(I.H.RottenburghモデルでA=392のピッチのリードセッティングの例は、→こちら

ステンズビーでは、セッティングを短くしてA=415を得るほか、セッティングを長くしてA=409、さらにはもっと低いA=398〜400あたりでも演奏できるかも知れず、試してみる価値はありそう。

●欧州黄楊材

黄楊の美しさを引き出すために、ステイン(着色→こちら)することなく、プレーンとしたオリジナル楽器が多く現存します。

フォトは、2種のモデルにつき、ベルを含め内径と外径を仕上げたもの。 右がステンベルゲンで、左がステンズビーの各モデル。

欧州黄楊に色合いを選び「木組み」を行いました。 ステンベルゲンには、白っぽく明るい黄色、ステンズビーに赤っぽい黄色の材を選んでおり、フォトでも見て取れます。

入手した材は、1998年に購入して以来、18年間、乾燥させて曲がるものは曲がらせてきています。

これらの材には、柾目部分に美しい杢(もく)が混じっています。

●バロックの装飾

いずれのモデルも、繊細な曲線を持つふくらみとか、複雑なベッディングを持ち、上管にはオーボエの「顔」を(→こちら)、またベルにはオーボエの「座」の表現を有しています。

ステンズビーにはどこか王様の雰囲気があり、ステンベルゲンには、気品で優雅さが漂っています。

これらの装飾の美しさに惹かれ、オーボエをつくりたくなったと言っても過言ではありません。


さて、オーボエ復元の工程ですが、指穴をあけ、キー溝を掘り、キーを取り付けてまいります・・


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