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zoom RSS テナー・オーボエ:パーツが揃い組立てに掛ります

<<   作成日時 : 2017/02/26 19:13   >>

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画像楽器のつくり方 (229) 2017/2/26

山桜の杢が美しい材によるテナー・オーボエつくりの連載、続けましょう。

フォトは、オーボエとしてのパーツがすべて揃ったものを並べてみました。 左手前、その奥、さらに右にかけて順に:

 - ボーカル
 - キー群 (C/C#キー、Ebキー)
 - 上管
 - 下管
 - ベル

●山桜材の仕上げの色

並べてみると、山桜材の色合いや表情が異なるように見えます。 これらは、64mm厚のブロックから木取りした同一の材。(→こちら

異なって見える理由は、2つ。

材の加工時期が異なりオイリング時期と回数が違うこと。 また杢の入り方で、角度によって色合いが異なって見えることです。

最初に、ベルを加工しました。(→こちら)。 次に、内径リーマーを設計し内径加工を施し、上管の外径を仕上げ、最後に下管を加工しました。(→こちら

ここで、オイリングには、タング(桐油)ベースの仕上げオイルを用いています。

塗り重ねた回数ですが、ベルでは3回、上管で2回、そして下管は1回。 塗り重ねるたびに日光が当たり、色が濃くなります。

年数を経るに従って、さらに濃くなってゆきます。

●杢(もく)について

とくにトラ目の杢が美しく入った山桜材を購入。 トラような縞模様が木管楽器に使ったとき、水平または斜めに入ります。

一方、木目自体は縦に走りますから、杢と木目が交差する模様が現れます。 木目も平行ではなく、根本に近い材なのでしょうか流れが見えます。

結果として、上管ではあやしい模様により魅力が増しています。 下管では、水平と垂直とが交差する素直なイメージが、そしてベルでは、柾目でなく板目の模様がふくらみを強調するように見えます。

山桜の美しさが強調される面を、木管楽器の正面に据えるよう、指穴あけを行ってみましょう。

●ボーカルについて

楽器博物館には、楽器本体は所蔵されるものの、ボーカルやリードが存在しません。 そこで、これらについては、本来の姿を想定して復元するしかありません。

フォトのボーカルは、指穴間隔や各部の管の長さから想定して割り出したもの。

通常の、ソプラノC管のバロックオーボエの指穴の位置を基準として、短3度低いA管のバロック・オーボエ・ダモーレの位置も参考とし、5度低いF管のテナー・オーボエの指穴の位置を求め、リード先端の位置を割り出します。

リード先端の位置が得られるように、ボーカルの長さを設計すると理論上は合うこととなります。

実際には、ボーカルも内径テーパーの一部で、テーパー度合いにより実行長も変わります。 実際につくってみたあと種々変えてみることも必要。 そのための第1号版をつくりました。

●キーについて

1.5mm厚の真鍮を用い、キー図面の型を貼って切り出し・削り加工を施しました。(→こちらも参照) このあと、キー台に取り付けるピボット部を付加し、さらにキーの形状につき丸みを持たせたり仕上げを施します。
(→こちらも参照)

さて、パーツがひととおり揃い、今後は、指穴やレゾナンスホールをあけ、音出しへと進めてみます。 どんな音が響くのか、楽しみです・・・・


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テナー・オーボエ:山桜材を用いて Denner モデルをつくってみます
テナー・オーボエ:桜材の表情も美しいものです
テナー・オーボエ:専用の木製リーマーを設計します
バロック・オーボエ:真鍮板からキーをつくります
バロック・オーボエ:キーに丸みを持たせます




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