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zoom RSS トラベルソ:エボニーの T. Lot 足部管のつくり直し

<<   作成日時 : 2017/03/12 10:34   >>

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画像楽器のつくり方 (230) 2017/3/12

エボニー(黒檀)という材は、独特です。

わたしは、アフリカ産のエボニーの1級品を用いてバロック木管楽器の復元つくりをしています。

欧州では、チェスの駒に用いられ、黄色の欧州黄楊 (European boxwood ボックス)とペアで、その黒い色が対しされて美しさが強調されます。(ペアの対比の美しさは、→こちら

欧州黄楊のほうは、緻密で木工旋盤加工するとき、とても気分が良くなる独特の感触があります。

エボニーのほうはどうでしょう。

緻密であると同時に等方性を感じます。 金属とかプラスティックのように、どの方角に対しても偏りがない感覚なのです。

木は、縦に連なる細胞ででき、年輪があって固い部分とそうでない部分が現れ等方性ではありません。 ノコでは、縦挽きと横挽きとで目の粗さを変えています。

エボニーを削ると細かな粉状になる特徴があり、呼吸器系障害(→こちらも参照)に繋がりそう。

適切なマスクの着用は欠かせませが、隙間から吸ってしまうことが多く、鼻が真っ黒になります。

●トラベルソ足部管

足部管にはキーが付きます。 丸く盛り上がるキー台に溝を掘り、キーのピボットを受け入れ、軸穴によりキーの回転を支える構造となっています。

ここで、キーの軸穴をドリルであけるとき、年輪をと交わるようにするとよいのかもしれませんが、年輪と平行になってしまうと、年輪に沿って割れやすくなります。

等方性を感じるエボニーでも木であることには変わりません。

フォトは、エボニー製のトマ・ロット Thoma Lot トラベルソ(→こちら)の足部管2本。 左は既存品で、右は製作中。 既存品のキー台に欠けができてしまい、作り直してみました。 やはり年輪に対して平行に近かったのかもしれません。

●内径(ボア)つくり

トラベルソの内径は変わっています。 頭部管では円筒。 上管と下管では、先が細くなるテーパー状の円錐。 そして、足部管では、先が拡がる円錐。

トマ・ロットでは、先が拡がったあと円筒になっています。 この拡がりは重要みたい。 単に最低音Dのピッチを決めるだけではなさそう。

拡がりのテーパー度合いは、およそ凵≠P/50。 そこで、市販のリーマーを探すと、11mmのものが使え、円筒の径、およそ14.5mmのあと掘り進めると丁度よい具合に加工できます。

フォト右は、その加工の途中。 市販のリーマーの支えは、レンチで行ってきましたが、それよりもチャック結わえの方がやりやすいことが分かりトライしました。

リーミングを手作業で行うときは、手首を痛めないように注意します。 腱鞘炎に罹ってしまわないように。


さて、あたらしい足部管が出来上がると、本体につないでピッチ調整を行ってまいります・・・



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