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zoom RSS P. Paulhahn バロック・オーボエ:安定した吹奏感を持つ魅力があります

<<   作成日時 : 2017/05/13 18:46   >>

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画像楽器の書棚(41) 21017/5/13

ポールハン P.Paulhahn のオーボエは、きわめて安定した特性を示します。

このモデルを初めてつくった1号機(→こちら)のほか、より精度を高めた2号機(→こちら)でも同じで、全音域にわたり各音のピッチがフラットで安定。(→こちら

この静特性の安定性を検証すべく、さらに2本(本3号機、および4号機(→こちら))をつくり確かめたところ、みごとに再現性あり(→こちら)。

オーボエは、リードなければただの管(くだ)。

リード先端からチューブを通り、上管、下管、そしてベルに至るまでのテーパーの広がりがオリジナル通りに再現されないと、各音の高さ(ピッチ)の特性が暴れます。

リードとチューブの復元(再現)が重要になるなか、最適リード/チューブが得られるという幸運に助けられました。

このモデル、静特性がフラットで安定しているばかりか、ほかにも安定感あり。

それは、楽器を構えたときに安定しているのです。

上管は、オニオン部の膨らみも含めて細く、一方、下管は上管との繋ぎ部分であるソケット部には丸くて大きなふくらみがあり、さらにベルに向かって外形が太くなっていきます。

このような先に拡がる外形テーパーを持つために、左右の手の先の方に重量が配分され、持ち重りがするのです。(実重量は、わずか274gと軽い)

モダン・オーボエは、複雑なキーメカニズムのため重く、さらにベル先端に向かう重量配分による持ち重りが加わり、指掛けがあってもズッシリときます。

これに対しバロック・オーボエは、持ち替えると、軽くて頼りなく感じるほど。 ところがこのモデル、適度な重みを感じながら構えたとき、不思議にも安定感があります。

他のモデルと比較しても(→こちら)、このモデルの外形は先太りであり、持ち重りがするのです。

先の2号機ですが、音の響きにおいて厚みが感じられ、おそらく使用材の欧州黄楊の比重がたまたま大きかったのだろうと思っていました。 ところが、本3号機も同様となりました。

下管に向かい徐々に太くなるのですから、管の厚さが増してきます。 そのためか、高音域の音つくりにおいても安定感が増す気がします。

結局、手に持って構えても、また吹奏感においても不思議な安定感を与えてくれる魅力があります。

さらに楽器をつくる立場からですが、安定した再現性を有しており興味深い。


このモデル、お貸出しとかお譲りの要望も増える傾向にあり、さらにつくって紹介してみようと思います・・・


【コピー】

材質: 欧州黄楊 European boxwood プレーン仕上げ
     真鍮製の3キー No.1748 A=415Hz
     重量 274g

【オリジナル】

 所有: ニコラウス・アーノンクール・コレクション
  製作: ポールハン P.Paulhahn 1730 頃
 楽器: オーボエ 黄楊 boxwood 真鍮製の3キー
      A=415Hz あたり


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