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zoom RSS バロック・ファゴット:必要な計測器具もつくります

<<   作成日時 : 2017/07/22 18:38   >>

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画像楽器のつくり方 (242) 2017/7/22

バロック木管の復元には、計測図面が欠かせません。

楽器博物館や個人が所有するオリジナル楽器について、内径や外形を計測し、ときにはピッチ測定したデータとともに図面に記録されているものがあります。

一般に、有償で販売されるものもあり、それらを入手して復元することができます。

●自分で計測します

しかし、すべてのオリジナル楽器の計測がなされるわけではなく、代わりに、オリジナル楽器が手元にある場合や、復元(コピー)楽器が手元にあるとき自分で計測することもできます。

これまで、自分で計測した例として:

- クラシカル・オーボエ  →こちら
- オーボエ・ダモーレ   →こちら
- Cクラリネット       →こちら
- トラベルソ        →こちら

などがあります。

●計測器具

計測のための専用の道具(測定器具)は昔からあり、また現代では最新技術による高精度なものもあるでしょう。

しかし専用の機器を入手せずとも、工夫により代替したり自分でつくるのもよい。

バロック木管の測定には、主に内径用、音孔用、そして外径(外形)用が必要です。 なかでも内径は、径の小さなものから大きなもに至り、適するものを準備します。

問題は、内径の測定。 木管は長い管(くだ)。 奥深くまで挿入できる測定器具が必要となります。

これに対し外形については、ノギス、キャリパー、物指といったもので測定ができます。

フォトは、内径測定用の器具で、手前右から奥左の順に:

1.ミツトヨ154−102 測定範囲  5   − 7.5mm
2.ミツトヨ154−103 測定範囲  7.5 − 10mm
3.ミツトヨ155−127 測定範囲  8   − 12.7mm
4.ミツトヨ155−128 測定範囲 12.7 − 19mm  円筒チューブに装着した状態
5.自作内径測定器  測定範囲  20   − 50mm

これらを木管の中に入れて計測します。 長さが足りないとき延長用の円筒チューブに装着します。

このようにすることで、オーボエ、トラベルソ、クラリネットから、大型のバス・リコーダとかファゴットに至るまで計測が可能となります。

●自作内径測定器のつくりかた

フォトの自作測定器の構成ですが、ヘッド部と延長部からなります。

ヘッド部: 適切な長さ(フォトでは15mm)の3mmφ六角柱ナット(メスネジ)を用意します。 これを3mmφの穴をあけた小さな木板にボンド接着。 3mmφのプラスチックボルト(オスネジ)を六角柱の両端から入れて目的の位置で止める。 このとき固定用のプラスティック・ナットをそれぞれ入れておくのもよい。

延長部: 幅5cm、長さ50cmのプラスティック製の物指を100円ショップで見つけました。 スケール(目盛り)部として幅15mmにて全長にわたりカット。 先端には、ヘッド部を取付けるために3mmφの穴をあける。

組立て: 延長部とヘッド部を3mmφのボルトとナットで締めてできあがり。

●自作内径測定器の使い方

木管楽器の管の中にテーパーの広い側から挿し、ヘッド部が当たった場所のところで止める。 広い側の端にてスケールの目盛りを読み取る。 最後に、目盛りとヘッド部との誤差7mmを読み取った値に加算しておしまい。

至って簡単に、安価(わずか¥150)で便利な測定器が得られました。 

フォトのようにバロック・ファゴット(→こちら)のベルとウィング・ジョイントの計測を行い、方眼紙に記入して図面として完成。


今後は、同様にロングジョイントとブーツ・ジョイントの計測を進めてまいります・・・



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