オーボエ・ダカッチャ:原寸図によりカエデ材から木取ります
オーボエ・ダカッチャ復元つくりの連載を進めます。
復元するには製作図面が必要。 オリジナル楽器の計寸において曲がった管の内径測定は困難ですからX線測定がなされます。 スケール(物差し)を一緒に写り込ませることで内径寸法が読み取れます。
外径寸法のほうは、通常どおり測定は容易ですが、曲がっている楽器に対しては、管の中心線上の長さを用います。
●原寸大図面
X線撮影に限らず、写真撮影の際にスケールを写し込むことがなされます(→こちら)。 立体写真では各部寸法の正確な読み取りは難しい。
一方、計測データの一部が、たとえば全長やベル径が公表されていることもあり、それを頼りに原寸比率から原寸大の図面を得ると、各部の値を得ることが考えられます:
・テナー・シャリュモーの例:→こちら
・バス・シャリュモーの例:→こちら
・バロック・ファゴットの例:こちら
ダカッチャについても同様にして製作図面を作成してみましょう。
●復元対象のモデルと寸法割り出し
フォトは2種のモデルの原寸大コピーを並べたもの:
(1)左手2本:デパー M. Deper モデル 全長887mm
・管上部の一部/下部の一部/ベルの一部のX線写真
・全体の背面斜めからの撮影写真
(2)中央の1本:ヴァイゲル I.T.Weigel モデル 全長850mm
・全体の横からの撮影写真
2種モデルに共通した手掛かりは全長のみ。 これらの原寸大フォトから各部外形寸法を割り出します。 一方、内径についてはX線写真から読み取り、これまでに復元したデンナー J.C.Denner モデルのF管テナー・オーボエの内径比較により、ほぼ同じであることから、テナー内径をもとにカットアンド・トライしてみましょう。
●確保した材からの木取り
つくりたいのはこれらモデルのごとく木製ベルを持つダカッチャ。 真鍮ベルよりも木製ベルのほうに強く惹かれます。 そこで、大きなベル(径は108~120mmほど)が取れる材として、フォトのカエデ材(イタヤカエデ)120mm厚(430 x 190 x 122mm)を入手しました。
このサイズから、ダカッチャ2本分が取れそう。 そこでベル原寸図を得て、いかにすれば各部が取れそうかを検討し、木取り方法を決めベル原寸図を張りつけました。
さて、120mm厚もの材からの木取りは簡単ではありません。 工夫しながら進めてまいりましょう・・
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